サイバイオ社 期待されていたSB623の慢性期脳梗塞の臨床試験で有効性を示せず サイバイオ社の株価大暴落へ!!

1月29日に発表された「サンバイオ株式会社」のプレスリリースを受けて、サンバイオ社の株価が1月30日に前日比3000円(-25.62%)安のストップ安で8710円と大暴落を起こし大きな話題になりました。

サンバイオ社の大暴落は、ほかの医療バイオ関連会社などの急落にも繋がりました。

サイバイオ社の株価は、1月30日から3日連続のストップ安で5710円、週明けの2月4日もストップ安で3710円、2月5日は前日比1090円安の2620円となっています。

※ストップ安:株価は異常な暴騰や暴落を防ぐために1日に変動する上下の幅を「値幅制限」が設定されています。株価が、値幅制限の上限まで上昇することをストップ高、下限まで下落することをストップ安といいます。

写真はイメージです。 photo by pixaboy

サンバイオ社については、「脳細胞を再生するサンバイオ社の細胞治療薬SB623 慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷などの後遺症に新たな光になるか」と当サイトで、以前、紹介しています。

サイバイオ社のSB623は、慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷のあらたな新薬として各方面から大きな注目を浴びていた再生細胞薬です。

今回のプレスリリースは、SB623のアメリカでの慢性期脳梗塞に関する臨床試験で「有効性を示すことができなかった」と発表されたことが株価大暴落の起爆剤になりました。

-SB623の臨床試験結果は?-

SB623については、サンバイオ社のアメリカ子会社と大日本住友製薬の間でアメリカにおける開発と販売権について独占契約を結んでいます。

慢性期脳梗塞の臨床試験は、アメリカでサンバイオ社と大日本住友製薬のアメリカの子会社が共同で実施しました。

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今回の臨床試験は、臨床試験フェーズ2bで慢性期脳梗塞に伴う運動障害のある患者さん163例を対象に行われました。

163例を「SB623-250万細胞投与群、SB623-500万細胞投与群、sham手術(コントロール群)」の3群にわけて、SB623の有効性と安全性を確認することが目的です。

※sham手術:偽手術もしくはプラセボ手術のことで治療効果がないみせかけの外科的な医療行為です。今回は、SB623を投与した群とsham手術群を同じ条件下で比較することで有効性などの確認するために行われています。

投与6ヶ月後における臨床試験の結果、SB623投与群とコントロール群を「Fugl-Meyer Moter Scale(FMMS)」のベースラインを用いて比較。

FMMSが10ポイント以上改善した患者さんの割合について、投与群とコントロール群で統計学的な有意性を示すことができませんでした。

※Fugl-Meyer Moter Scale(FMMS):脳卒中による麻痺からの回復を定量的に評価するために幅広く用いられている総合評価指標です。上肢および下肢について「運動機能、感覚機能、バランス機能、関節可動域、関節痛」の5項目をポイントで評価。評価が10ポイント以上あった場合には改善があったと考えます。

その結果、主要評価項目を満たすことができずに有効性は証明されませんでした。ただし、SB623の安全性については確認されています。

臨床試験の詳細については解析中で、解析結果は学会で公表される予定です(予定未定)。詳細な解析結果の公表が待たれるところですね。

-SB623の今後はどうなるの-

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◇慢性期脳梗塞

慢性期脳梗塞の開発方法や期間の見直しをおこない、今後の開発を含めた事業計画や今回の治験結果の影響などについては、3月下旬に予定されている2019年1月期決算の説明会で説明するとしています。

◇外傷性脳損傷

サイバイオ社は、今回の慢性期脳梗塞の臨床試験結果は外傷性脳損傷のプログラムについて影響は及ぼさないと述べています。

外傷性脳損傷については、日米共同の臨床試験フェーズ2においてSB623投与群とコントロール群を比較して改善量が統計学的な有意性を示したと発表しています。

臨床試験の良好な結果を踏まえて、スケジュール通りに2020年1月期中の承認申請を予定しています。

◇そのほかの疾患について

SB623については、「加齢黄斑変性(ドライ型)、網膜色素変性、パーキンソン病、脊髄損傷、アルツハイマー型認知症」など疾患を対象として研究、非臨床試験を進めています。

今回の臨床試験結果を受けて開発方法や期間の見直しをおこない、3月下旬に予定されている2019年1月期決算の説明会で説明するとしています。

◇SB623以外のパイプラインは?

末梢神経障害に対する「SB618」を非臨床試験中、筋ジストロフィーに対する「SB308」を研究中です。

サイバイオ社の森敬太社長は、「一度結果が出なかったから諦めるのではなく、もう一度工夫をしてやり直す。慢性期脳梗塞の開発は諦めていない」、「SB623のポテンシャルを十分に引き出すことで中長期的に期待に応えていきたい」と述べています。

SB623については、外傷性脳損傷については上市に向けて進めていくでしょう。待望される慢性期脳梗塞については、今後の動きを見守るといったところではないでしょうか。

※本記事の内容は執筆当初の情報を元に記載しています。将来性など保証するものではありません。

 

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