ヒポクラテスから赤ひげまで | ページ 60

鼻くそを食べることと健康には関係性があるかもしれない

photo by aglehg 子どもの頃、誰しも親から「爪を噛んではいけない」や「鼻くそを食べてはいけない」と注意されたことがあると思います。 爪や鼻くそは不潔であるという認識を持っている人がほとんどだと思いますが、鼻くそを食べる行為と健康との関係性についての研究結果が発表されました。 鼻くそを食べることで健康になれる!? 鼻くそを食べる行為と健康の関係性の研究は、実は数年前から研究者たちの間で大きな関心のあるオブジェクトでした。 カナダのサスカチュワン大学、アメリカのハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、アメリカ微生物学会、オーストリアで研究を重ねていました。 具体的にどのようなものかと言うと、 Continue Reading ->

セルフメディケーション 病院に行かずに自分で治す7種類の薬

確定申告の中には医療費控除の項目があります。この医療費控除ですが、平成29年1月1日から特定の医薬品購入に対する医療費控除の特例が始まりました。 新たに導入された「セルフメディケーション税制」 写真はイメージです。 photo by Ondřej Karlík 従来からある医療費控除では、1年間に支払った医療費の合計が10万円を超えた場合、超えた額が所得から控除されて税金が還付・減額されます。 1年で結構な頻度で医療機関に受診したけれど、年間の医療費が10万円を超えていないため、申告できないという人も多いのではないでしょうか。 この現状をふまえ、平成29年1月1日から「セルフメディケーション税制」という医療費控除の特例が新たに導入されました。 セルフメディケーション税制は、健康診断や予防接種などをきちんと受けている人が、対象の市販薬を購入した際に所得控除を受けられる制度で、健康の自己管理を国として推進しようとするものです。 セルフメディケーション税制を受けるための条件 写真はイメージです。 Continue Reading ->

米FDAがコデインおよびトラマドール含有製剤の小児への使用を制限

photo by Jason Eppink 成人と小児では身体の作りが違うため、薬の有効性や副作用のリスクが異なる場合があります。現在、数多くの薬が発売されていますが、その中には成人は服用できても、小児の服用は避けた方がいいとされている薬がいくつもあります。 小児用の薬については研究も進み、安全性の高い薬が発売されていますが、中には服用時注意しなければいけない薬も存在します。2017年4月、医薬品の規制を行うFDA(アメリカ食品医薬品局)はコデインおよびトラマドール含有製剤の小児への使用を避けるよう、添付文書の改訂(原文英語)を求めました。 FDAは2013年にも扁桃摘出術またはアデノイド切除術の施行、あるいは両方を施行した小児に対し、術後疼痛の軽減を目的としたコデインおよびトラマドールの使用を制限する警告の追記を行っています。 コデイン製剤は強い鎮咳効果を表す コデイン含有製剤は鎮咳、鎮痛薬として用いられています。日本では鎮痛より鎮咳作用を期待して用いることが多い製剤です。 コデイン製剤は中枢に作用する麻薬性鎮咳薬です。異物が喉に侵入すると、その刺激が脳に伝わり、咳中枢に作用して咳を引き起こしますが、コデインは咳中枢を抑制することで強い鎮咳効果をあらわします。また、コデインはオピオイド受容体に作用し、痛みのシグナルが伝わるのを抑える作用もあり鎮痛効果も発揮します。ちなみに鎮咳薬として使用されるコデインは濃度がとても低く、依存性などの心配はほとんどないとされています。 日本では、咳症状が重度のときにコデイン製剤が短期で処方されることがあります。 また、医療用医薬品だけではなくコデイン含有OTC薬も発売されており、ドラッグストアでも目にすることが比較的多い成分です。 トラマドールは非麻薬性の鎮痛剤 トラマドールは鎮痛薬として使用される薬です。日本では小児への投与は承認されていません。トラマドールは非麻薬性の鎮痛剤ですが、コデインと同様オピオイド受容体に作用することで鎮痛効果をあらわす薬です。 OTC薬はありませんが、医療用医薬品として単剤または合剤として発売されています。 FDAは重篤な副作用を認めたと発表 今回FDAは、小児がコデイン、トラマドールを服用した場合、呼吸抑制や呼吸困難、死亡などの重篤な副作用が発生しやすい傾向にあるとして、この2成分の12歳未満の服用を禁忌とするなどの添付文書改訂を求める安全性情報を発表しました。 FDAが行った安全性評価によると、12歳未満の小児がコデインまたはトラマドール含有製剤を服用したところ、重篤な呼吸障害が数例みられました。この2成分はCYP2D6と呼ばれる酵素により代謝され効果を発揮しますが、この酵素の働きには個人差があることが知られています。CYP2D6の活性が高いと有効成分の血中濃度が急速に上昇し、副作用が出やすくなることが報告されています。コデイン、トラマドール製剤服用時の小児にみられる副作用はCYP2D6活性が一因となっていると考えられています。 また、FDAの発表では、授乳婦が服用することにより授乳を通じて乳児に薬が移行し、呼吸器障害を起こすケースも報告されており、授乳婦の服用に対する警告をより一層強化することも挙げられています。 その他、12歳未満の小児だけではなく、12~18歳の肥満や閉塞性睡眠時無呼吸、肺疾患を有する場合にも重篤な呼吸器障害リスクが高まる可能性があるとして、警告の追記をもとめています。   今回の報告をうけて、日本でも小児用鎮咳薬について見直されることが予想されます。服用する側も情報を把握し、薬を選択していくことが大切です。 参照:FDA Continue Reading ->

1人でも多くの命を救うチェーンオブサバイバル(救命の連鎖)

 (C)Hipohige.com チェーンオブサバイバル(救命の連鎖)という言葉があります。4つの輪がそれぞれ救命に関して独立した意味を持ち、それぞれの輪が繋がる事で、鎖のように見える事からこの呼び名で呼ばれています。主に病院前の心肺停止傷病者に用いられる考え方で蘇生と救命率向上にとって重要な意味を持つものです。 それぞれの輪の意味 1つ目の輪は心停止の予防です。検診や食生活などの生活習慣や子供や高齢者が、心停止事故に合わないような環境作り等の因子が含まれます。心停止そのものを起こさないようにしよう、という考え方です。これは家族や本人が担う輪になります。 2つ目の輪は病院外心停止の早期発見と早期119番通報です。心停止事故(病気)を素早く発見し、迅速な救急要請に繋げる事で早期の対処を目指すという考え方です。これは一般市民の方々が担っています。 3つ目の輪は早期の胸骨圧迫(現在は心臓マッサージという用語は使用しない事になっています)とAED等を用いた早期電気ショックです。心停止から電気ショックまでは1分低下毎に成功率が10%ずつ低下するというデータがあります。 このため町中にもAEDが普及していますが使用率は依然として低い傾向にあります。3つ目の輪にAEDを加える事で蘇生率の向上を狙う目的が込められています。この輪も主に一般市民の方々が担っています。 4つ目の輪は医療機関における高度な救命処置と蘇生後の集中治療などのケアです。アドレナリンと呼ばれる薬剤の使用などにより蘇生率向上を目指しています。これは主に医療従事者が院内で行う処置です。 それぞれが連鎖していく 救命の連鎖はそれぞれの輪が単独で存在するわけではありません。それぞれがあたかも鎖のように滞りなく、迅速に繋がる事が重要です。そしてこれは医療従事者のみでは完成しえません。みなさんもこれを機会に、自分のできる1~3の輪について理解を深めてみてはいかがでしょうか。 Continue Reading ->

かぜの漢方薬 麻黄湯と麻黄附子細辛湯の違いとは

写真はイメージです。(C)Hipohige.com 漢方は、体全体に注意をはらい体調を整えることを旨とします。それゆえ、病気の症状改善を第一とする西洋医学とはことなり、ひとり一人の体質にあわせた処方をおこないます。 体全体の調子を向上させ治癒をはかる漢方も、目的とは違う誤った使い方をすると、本来の治癒効果を得ることはできません。 似ていてもことなる効能 漢方薬の中には、名称の似ているものがあります。今回ご紹介する「麻黄湯」と「麻黄附子細辛湯」もその一つです。名称に同じ文字が入っているため、同じ質の効能と思われがちですが、症状や体質でそれぞれの用い方がことなります。 麻黄湯と麻黄附子細辛湯の違いとはどのようなものでしょうか。 麻黄湯・マオウトウ 天然の生薬、麻黄(マオウ)・桂皮(ケイヒ)・杏仁(キョウニン)・甘草(カンゾウ)4種類の組み合わせで作られた漢方薬です。風邪のひきはじめの悪寒や寒気、頭痛や発熱、ふしぶしの痛みの緩和に用いられます。 麻黄や桂皮による発汗作用が強いのため、体力が十分にある人に適しています。体の芯を温めるというよりも、寒さや冷えが原因の悪寒や頭痛などを発汗と共に吹き飛ばすイメージですね。 発汗を促進する作用のため体力を消耗します。このため、ふだんから汗を多くかく体質の人や術後など体力が落ちている人への使用は好ましくありません。 麻黄附子細辛湯・マオウブシサイシントウ 麻黄(マオウ)・附子(ブシ)・細辛(サイシン)3つの生薬から作られ、風邪のひきはじめに用いられますが、冷え性や体の弱い人に適しています。麻黄湯と同じように発汗作用をもち、 熱や痛みを緩和させますが、麻黄湯との大きな違いは、附子の効果で体を芯から温め痛みをやわらげる働きです。 常に体の芯から冷えている人が、さらに寒さを受けることで発症する悪寒や倦怠感、各部の痛みを体の中からしっかりと温め治すイメージです。 この働きのため、体力が十分にある人やのぼせやすい人には向かず、極端に体力が落ちている人にも適しません。 漢方は症状・体質にあわせて 麻黄湯と麻黄附子細辛湯の違いをみてきました。麻黄湯は、体力が充実している人が発汗と一緒に冷えや原因を治し、麻黄附子細辛湯は冷え性や虚弱体質の方が用いることで効果を発揮します。それぞれの特性を理解して漢方を有効に活用しましょう。   Continue Reading ->

ノーベル賞候補 注目の研究-光遺伝学(オプトジェネティクス)

光遺伝学(オプトジェネティクス)は、近年、非常に注目を浴びている分野で、多くの研究者達によってさまざまな研究が行われています。 私達のさまざまな動き(感覚、行動、思考など)は神経に支配されていて、神経細胞からなっています。個々の神経細胞は、特定の刺激のみに反応し電気信号に変換します。神経細胞はそれぞれで役割が決まっていて、感知する刺激は異なります。 目的となる神経細胞を選び活性化させることができれば、人為的に神経細胞を操作する事が可能になります。光をあてて神経細胞に同じような電気信号を発生させ、操作する技術が光遺伝学です。 この技術はさまざまな神経細胞にも対応できます。目的となる神経細胞だけ選んで、強制的に活動(もしくは抑制)させることもできます。光を使って神経細胞の動きのスイッチをON/OFFにするイメージになります。 光感受性タンパク質とは この技術に重要になるのが、光を感じることができる光感受性タンパク質(チャネルロドプシン)と言われものです。 特定の神経細胞に、遺伝子操作によって光感受性タンパク質を組み込みます。その上で、特定の光をあてる事によって、特定の神経細胞を活性化もしくは抑制化することができるようになります。 この光遺伝学は画期的な技術で、正常に機能しなくなった神経細胞の活性化や抑制による神経疾患(例えば、うつ病、PTSD、アルツハイマー、パーキンソン病、強迫神経症、不安神経症等)の治療法として期待されています。 現在、光遺伝学は急速なひろまりをみせています。さまざまな実験が日夜行われているといっても過言でないくらい、まさに、日進月歩の最先端技術なのです。この光遺伝学を考案したのがスタンフォード大学のカール・ダイセロス教授です。 光遺伝学とカール・ダイセロス教授 微生物学の世界においては、1970年代前半から光感受性イオンチャネルが研究されていました。イオンチャネルとはバクテリアから高等動物まで、あらゆる細胞に存在するタンパク質で、細胞膜の内外のイオンの通り道です。 細胞膜に多く存在するイオンチャネルは刺激による開閉機能を持っていますので、細胞内外のバランスが保たれています。特に、光によって活性化される事が研究、報告されていました。 1980年代前半に緑藻類クラミドモナスは光に対して反応を示します。これは、光感覚器官である眼点に存在する微生物型ロドプシンを介した反応であると報告されました。ロドプシンとは光受容器細胞に存在する色素です(人間だと目の網膜に存在します)。 2002年から2003年にかけて、緑藻植物が持つ色素たんぱく質のチャネルロドプシン1(ChR1)およびチャネルロドプシン2(ChR2)がイオンチャネル型(光によって反応する)の光感受性タンパク質であることが報告されました。 ここまでは微生物学の話になります。神経科学と無縁の話です。この異なる世界を結びつけたのがカール・ダイセロス教授です。 カール・ダイセロス教授は精神科医でもありました。治療が難しい精神病に対する問題意識を持ち、発症するメカニズムを探求していました。 そして、光感受性タンパク質を応用することに着目したのです。2005年にレンチウイルスベクターを用いてチャネルロドプシン2を送り込み、それに光を使用することで神経活動の活性化を促すことを実証しました。 レンチウィルスベクターとは、病原性に関係する遺伝子を取り除いたウィルスを目的遺伝子へ組み込む手段です。ウイルスベクターは、いくつかの手法がありますが、レンチウィルスベクターを使用すると長期的に安定した状態で取り込ませることができます。 この技術は2006年に光学的手法と遺伝子操作の組み合わせから(「Opto=光の」+「Genetics=遺伝学」)、光遺伝学(オプトジェネティクス)と名付けられました。 2007年には生きて動いている動物の行動を、光で操作することにも成功し、神経活動と行動にどのような関連性があるのか因果関係を調べることができるようになりました。 この光遺伝学による研究手法は、ネイチャーメソッドにより「メソッド・オブ・ザ・イヤー2010」に選ばれています。カール・ダイセロス教授の研究はノーベル賞の受賞が確実とまでいわれる画期的かつ先見的なものです。 https://www.youtube.com/watch?v=I64X7vHSHOE movie Continue Reading ->

高齢者の潜在性甲状腺機能低下症に甲状腺ホルモンは効かない?

写真はイメージです。(C)Hipohige.com 甲状腺疾患には、バセドウ病や甲状腺機能低下症、甲状腺がんなどいくつかの種類があります。 自覚症状が出る場合や血液検査により発見される場合があり、日本人の20人に1人は何かしらの甲状腺疾患をもつと言われるほど身近な疾患です。 今回は甲状腺疾患の中でも甲状腺機能低下症にスポットをあてていきます。 甲状腺と甲状腺ホルモン まず甲状腺とは甲状腺ホルモンを生産し血液中に分泌する組織です。 甲状腺ホルモンは体温の調節や新陣代謝の促進、脳の活性化など様々な働きに関与するホルモンであり、健康な生活を送るうえではかかせません。通常であれば、脳から分泌される甲状腺刺激ホルモンにより適度な量を保っています。 しかし、甲状腺機能低下症の患者さんでは何らかの原因により甲状腺がうまく働かず、甲状腺ホルモンが不足した状態となります。甲状腺ホルモンの不足により新陣代謝の低下や臓器の働きの低下が起こるため、疲れやすい、寒がり、便秘など様々な症状が発現します。甲状腺機能低下症は女性に多くみられ、橋本病や加齢などにより発症しやすくなると言われています。 診断を確定するためには血液検査を行い、甲状腺ホルモン濃度と甲状腺刺激ホルモン濃度の値により判断します。 甲状腺機能低下症の治療は内服薬にて甲状腺ホルモンの補充を行うのが一般的です。 潜在性甲状腺機能低下症 しかし、甲状腺機能低下症の患者さんの中には、自覚症状がなく甲状腺ホルモンの低下も軽い潜在性甲状腺機能低下症の方もいます。潜在性の場合、甲状腺ホルモンは軽度の低下ですが甲状腺刺激ホルモンは高くなる傾向にあります。 潜在性甲状腺機能低下症の治療については通常の甲状腺機能低下症と同様に治療を行うべきという見解がある一方で、いくつかの条件に該当しなければ治療の必要はないという意見もあり、いまだ議論が続いています。 そこで、2017年4月に発表された論文「Thyroid Continue Reading ->

自分と相手をより大切にする表現技法 アサーション

(C)Hipohige.com 誰もが何かしらの人間関係で悩みを持っているのではないでしょうか。心理学者のアドラーは「人の悩みはすべて人間関係によるもの」と語っています。 人間関係を円滑にする「アサーション」という概念があります。アサーションとは自分の伝えたいこと、自分の気持ちを率直に分かりやすく伝えます。同時に相手の話すことも理解する姿勢を持って聞きます。 このように表現すると当たり前のように感じますが、実際にはなかなか難しいものです。 アサーションをもちいてコミュニケーションを円滑に 例えばAさんがハンカチを失くしたとします。そのハンカチは恩人から貰ったとても大切にしていたものです。そのことでAさんは相当悲しみました。そしてそれをBさんに話したとします。 Bさんは「たかがハンカチでしょ」と思うかもしれません。そしてBさんに「新しいハンカチを買えばそれでいいじゃない」と軽々しく言われると、Aさんは腹立たしく思うかもしれません。 「とても大切にしていたハンカチを無くしてとても悲しい」と表現していれば、それがAさんにとってのアサーションといえます。Bさんは「それはとても残念だったね」と共感してくれたことでしょう。 同様にBさんがとても大事な仕事を失敗して相当落ち込んでいたとしたら、「どういう失敗をしてどのくらい落ち込んでいるのか」をAさんなりに想像して、共感的姿勢で話を聞くことでアサーションが成立します。 あえてアサーションを使わない場合も それとは逆に「アサーションを行使しない」という考えもあります。例えば隣人の物音がうるさいと気になったとします。 その時に「うるさいので静かにしてください」と隣人に直接言いに行くことが出来ます。しかし、「言いに行くことで関係がこじれるかも知れない。そのうち静かになるだろう」と自分の意思をあえて伝えない権利も持っています。 これがアサーションを行使しないということです。 アサーションを行使しないのであれば、相手を恨まないことが重要です。自分の意思を主張しないという選択を自らしたわけですから、それを受け入れなければなりません。 どちらを選択するにしても、納得して行動することが大切です。 社会生活において円滑なコミュニケーションを図ることは非常に難しいことです。しかし頭の片隅に「アサーション」の概念を置いておくと、人間関係によるストレスが軽減するかも知れません。 Continue Reading ->

障がい者と地域の中で快適に一緒に暮らすための障害者総合支援法

(C)Hipohige.com 世の中には様々な人が生活していますが、全員が等しく快適に過ごすことができているか、考えたことはありますか? バリアフリーの建物やノンステップバス、ハンディキャップを持った人が、快適に生活できる取り組みが増えているものの、障害を持った人たちへの理解は未だに不十分な面があります。 今回は、全ての人が快適に一緒に暮らせる社会を目指す障害者支援法について紹介します。 障害者自立支援法から障害者総合支援法へ 平成18年10月から完全施行された障害者自立支援法は、障害を持った全ての人が、自立した生活を送ることができるように支援することをめざした法律でした。 原則的に本人の収入から、支払い能力に応じて費用を負担してもらう応益負担で、対象は身体障害者、知的障害者、発達障害者を含む精神障害者に限られていました。 現実的には、障害者と非障害者の境はそれほど明瞭なものではなく、制度による谷間のない支援を提供し、個々のニーズに基づいて地域での生活を支援するために、平成25年4月1日から障害者総合支援法が施行されました。 障害者総合支援法のポイント ・目的 障害者総合支援法では、「基本的人権を享有する個人としての尊厳」を明記し、障害の有無によって区別されない社会の実現を目指しています。 これまで障害を持つ人は保護の対象でしたが、改正以降は、個人の権利を主体とする考え方に転換されています。 ・対象範囲 障害者総合支援法では、身体障害者、知的障害者、発達障害者を含む精神障害者に加え、「難治性疾患克服研究事業」の対象である130の疾患と関節リウマチの患者も対象に含まれました。 ・障害支援区分の創設 これまで「障害程度区分」という考え方で障害は分類されていましたが、障害や心身状態の多様性に応じて必要とされる支援の度合いを総合的に示す「障害支援区分」という考え方に改めています。 ・障害者への支援の特徴 ① Continue Reading ->

乳幼児期にカビと湿気にさらされると16歳までに喘息と鼻炎を引き起こす可能性が高くなる

(C)Hipohige.com カビや湿気のある環境で乳幼児期に育つことと幼児期のアレルギー疾患は関連があるとされていますが、その影響が思春期にまで続くのかどうかは明らかではありませんでした。 2016年にスウェーデンで、幼児期の環境と喘息、鼻炎に関する研究が発表されました。 研究方法 1994年2月と1996年1月にストックホルムに生まれた子どもたちを対象に、16年間に渡って追跡調査を行いました。 乳幼児期にカビと湿気にさらされた環境で育つことが喘息や鼻炎になりやすいのか、アレルギー反応が出やすくなるのかを調べた研究です。 3798人の子どもに、生後2ヶ月の屋内環境、親子を取り巻く環境と行動に関するアンケート調査を実施し、その後の経過を1、2、4、8、12、16歳のときに調べました。 そのうちの3293人から4、8、16歳のときに血液サンプルを取り、アレルギー反応があるかどうかとその反応の種類について調べました。 乳幼児期の環境が喘息と鼻炎を引き起こす? その結果、次のようなことが分かりました。 ・乳幼児期にカビまたは湿気にさらされることは、16歳までに喘息を発症することと関連がある ・カビのにおい、目に見えるカビは鼻炎の発症と関連がある ・思春期に再び、カビまたは湿気にさらされてもアレルギー反応を引き起こすことはない ・週に1回以上発作がおこる持続性喘息と関連がある 乳幼児期にカビと湿気にさらされることは、16歳までに喘息と鼻炎を引き起こす可能性を高くするということが分かりました。 特に注目すべき結果は、幼い頃にカビや湿気にさらされることは、思春期に持続的喘息を発症することと深い関係があると分かったことです。 こどもの将来の健康のためにも、乳幼児期の生育環境を整えてあげることが大事そうですね。 参照:Allergy Continue Reading ->