インターネットの便利な検索エンジンにGoogleがあります。
世界中の情報を瞬時に検索できるため、日常的にGoogleを使用している人も多いのではないでしょうか。
Googleは検索結果をスムーズに表示できるよう、過去の検索履歴から様々な情報を蓄えていますが、削除ポリシーに該当する情報は削除しています。
photo by Global Panorama
アメリカ時間の6月22日、Googleはこの削除ポリシーを一部変更しました。
Googleの削除ポリシー
Googleは通常、検索結果を削除しません。
しかし、法律違反に該当する情報、機密性の高い個人情報は削除すると削除ポリシーに明記しています。
具体的にどのような情報が削除されるかというと、児童の性的虐待画像や著作権侵害通知を受けたコンテンツ、国が発行する識別番号、銀行口座番号、クレジットカード番号等です。
今回、ここに「個人の秘密である一般人の診療記録」という一文が付け加えられました。
なぜ個人の診療記録が追加されたのか
Googleはこの件について理由は明らかにせず、「今回の変更は検索結果に影響しない」とだけコメントしています。
個人識別番号や金融情報等は、万が一情報漏洩した場合に多大な被害が出る可能性があるため削除対象であることは理解できますが、なぜ診療記録も削除されることになったのでしょうか?
一部の人たちからは、昨年12月にインドで起こった約4万人の医療情報流出事件や、近年多発している個人の医療情報売買問題が影響しているのではないかと考えられています。
写真はイメージです。 photo by WIKIMEDIACOMMONS
Googleは、検索エンジンの中でも中心的な存在であるため、もし個人情報の流出があった場合は、多大な影響が世界的に出る可能性が考えられます。
今回の変更に対し、イギリスの大手新聞ザ・ガーディアンは「民間の診療記録の漏洩は、被害者に財政的、感情的に深刻な被害を及ぼす可能性があり、被害者の将来の見通しや生活を露見することにもつながる」とコメントし、変更を肯定的に捉えています。
Googleは自らの使命を「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできるようにすること」とサイト内に明記し、情報提供の正確性、安全性に努める姿勢を見せています。
ユーザーに安心して使ってもらい、安全な情報提供を行うためにも、今回の変更は大きな安全対策につながりそうです。
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