街を歩いて突然、外国人から道を聞かれたり電車の乗り換え方法を聞かれたりした経験のある人はいると思います。
そんな時、日本語と同じく無意識に外国語を理解して話せたら便利ですよね。
2020年の東京オリンピック開催に向けて増加していくことが考えられる外国人観光客に対し、より便利で安心な国になれるよう、全国の消防本部に対し救急時に使える翻訳アプリの提供が開始されました。
救急時に必要な言葉を翻訳してくれる救急ボイストラ
photo by Mark Goebel
この救急時に外国語を翻訳してくれるアプリの名前は「救急ボイストラ」と言います。今日の救急現場では、東京消防庁の管轄地域には英語での救急活動が可能な救急隊がありますが、
他の地域の消防本部では外国語で救急を求められても十分に対応可能とは言い難い状況です。
そのため、このアプリを活用することでどの国の人にも早急な救急対応が可能になることが見込まれています。
アプリの使い方
アプリの使い方は非常に簡単で、まず英語や中国語など、傷病者が話す言語をタップします。次に「いつまで元気でしたか」や「患者さんは何歳ですか」といった、
いわゆる問診にあたる定型文が一覧化されて出てくるため、救急隊員は聞きたい定型文をタップします。
タップした定型文が最初に選択した外国語に翻訳されるため、これを傷病者に見せて、傷病者から自分の様態に相応しい回答をタップしてもらいます。
回答はすべて日本語に翻訳されるため、救急隊員は即座に傷病者の現状を把握できるようになります。
さまざまな言語に対応
対応言語は、英語、中国語、韓国語、スペイン語、フランス語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語、ミャンマー語、
台湾華語、マレー語、ロシア語、ドイツ語、ネパール語、ブラジルポルトガル語の15言語あり、近年増えつつあるアジア圏からの観光客にも対応可能となっています。
今回この救急ボイストラが先駆けて提供開始されましたが、
今後2020年に向けて、外国人傷病者と救急隊と通訳が同時に通話できるシステムの構築、情報収集シートやコミュニケーションボードを使っての救急活動を実現し、
外国の方に対して今よりも迅速な救急活動ができるよう整備が進んでいます。
参照:総務省消防庁
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