「リソース」を日本語にすると、資源・資産と訳されます。実は、心理学にも「リソース」という言葉があるのをご存知でしょうか。
「リソース」は、あなたの生活をより良いものにするために役立つのですが、心理学用語の中では、どちらかというとあまり知られていない部類に入ります。「リソース」をほんの少し理解するだけでも意味がありますので、今回は「リソース」について紹介したいと思います。
リソースとは
心理学で言う「リソース」とは、問題解決に役立つ、あなたの中にある資源を指します。本当は持っているのに、持っていないと思い込んでいる場合が多いです。
辞書的に説明すると、このようになりますが、この説明では、ピンとこないと思います。そこで、リソースをわかりやすくするために、ひとつ質問をします。
Q.あなたの趣味、あるいは好きなことは何ですか?
いかがでしょうか。
ほとんどの方が、この質問に答えられたと思います。
それがあなたの「リソース」です。
手芸が趣味、料理が趣味、車が趣味……
人と話すのが好き、寝るのが好き、食べるのが好き……
答えは人それぞれですよね。趣味をしている時、好きなことをしている時、あなたはリラックスしていたり、楽しめているかもしれません。
このリラックスできる、楽しめる力そのものもリソースなのです。
写真はイメージです。 photo bypixabay
つまり、リソースとは、「あなたの中にある、うまくいっている部分」なのです。
リソースは、引き出そうとすればキリがありません。それくらいあなたの中にあるものなのです。
リソースはみんなにある
さて、上記の質問について、「私には趣味も好きなこともないし、楽しんだり、リラックスすることもできません」と言う方がいると思います。
「私にはリソースがありません」と。
いいえ。
リソースはみんなにあるものです。
何故なら、あなたは今、この記事を読んでいます。
「記事を読むことができる」
これこそがリソースです。この事に気付いたとき、ハッとされたと思います。リソースの存在を身近に感じ、「本当は持っているのに、持っていないと思い込んでいる場合が多い」というところを体験したからです。
その「気付き」もリソースです。
リソースを広げる、活かす
ここまで読まれている方のほとんどは、「リソースに興味を持つ」というリソースが引き出されていますね。リソースは、広げたり、活かすことができます。
写真はイメージです。 photo by pixabay
例えば、「記事を読むことができる」のは何故でしょうか。
知りたい、興味、活字が好きなど考えられる理由…いえ、リソースはたくさんあります。
もし、知りたい気持ちの強さに気付いたとすれば、気になることを調べていくことで、豊富な知識へ広がっていくかもしれません。また、職がないことに悩んでいるとすれば、知りたい気持ちを調査能力として活かせる職が合っているかもしれません。
活字が好きならば、小説を読んでリラックスできるかもしれません。緊張することが悩みだとすれば、緊張する場面の前には、小説を読むことが効果的かもしれません。
あなたのリソースはどのように広がっていくでしょうか。
どのように活かせるでしょうか。
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中には、ひとりで考えるのは難しいという方もいらっしゃると思います。
そのような方にオススメなのが、「解決志向型のカウンセリング」、「ブリーフセラピー」、「ソーシャル・フォーカスト・アプローチ(SFA)」を扱っている機関の利用です。どれも「リソース」に関係する立場のアプローチです。
扱っている精神科やクリニック、個人のカウンセリングルームのホームページには、これらのワードが記載されている場合が多いので、チェックしてみてくださいね。
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