スマホやマウスも原因になり得る「手首の腱鞘炎」について

「手が疲れてきたけど作業を続けないと…」そういった場面は日常生活でもそれほど珍しくはありません。

しかし「放っておいたら大変なことになった」 そうなりがちな症状が「手首の腱鞘炎」です。

たった今、パソコンやスマホをご覧になっているあなたも「手首の腱鞘炎」が発症する可能性は少なくありません。

今回は、誰にでも起こる得る身近な症状の「手首の腱鞘炎」を解説いたします。


写真はイメージです。 photo by photo AC

「手首の腱鞘炎」とは?

腱鞘炎とは「腱鞘が炎症」を起こしてしまった症状のことです。

手首が腱鞘炎になってしまう原因は手首の酷使にありますが、野球やテニス、物書きや漫画家など手を道具にして作業を行う人にも多くみられます。

「手首の腱鞘炎」のことを「手首の腱が炎症している」と勘違いしている方も多いのですが、実際は腱を覆っている「腱鞘が炎症」していて腱の動きを邪魔している状態です。

「手首の腱鞘炎」になってしまうと、手首を動かす度に痛みが走り、そのまま放置していると物を持ったり、握ったりする動作ができなくなってしまいます。

「手首の腱鞘炎」は放っておくと慢性的に

普段の生活で起こりやすい「手首の腱鞘炎」は、そのまま放っておくと慢性的な症状へと変わっていきます。

手首に負担がかかったり、同じ動きを長時間していることで起こる手首の痛みは、まず初期の段階では手首がだるく感じ、それがしばらく続くとしびれや、痛みに変わっていきます。

そうなる前に、同じ動きを続けないよう体勢をかえてみたり、いつもとは違う手を使うなどして、なるべく手首への負担を軽くしていきましょう。

また一度良くなっても、発症時と同様に手首を酷使し過ぎると再発する可能性があるので、腱鞘炎の原因となる手首を使った作業を根本的に見直し、改善する必要があります。

辛い育児中の「手首の腱鞘炎」

「腱鞘炎」というと、体を酷使する職業の人が罹患するというイメージがありますが、実際は子育中の母親の約50%が手首の痛みを感じているといわれています。


写真はイメージです。 photo by photo AC

育児中の母親は毎日赤ちゃんを何度も抱き上げます。

この動作が繰り返されると親指の付け根から手首にかけての腱には大きな負荷がかかりますが、育児にはお休みがなく、自分のことは後回しになりがちなため、小さな子供のいる母親は腱鞘炎を悪化させてしまうことが多いのです。

育児中の「手首の腱鞘炎」を防ぐためには、赤ちゃんを抱き上げる動作や物をつまむ動作の際に、親指と人差し指をL字型にしないことが大切です。

また軽い痛みを感じた時は子供の抱っこをパパにお願いすると良いでしょう。

「手首の腱鞘炎」の痛みの緩和方法

毎回同じ動きを繰り返すことで慢性化してしまう腱鞘炎の痛みを、少しでも改善できればと考えている方も多いことでしょう。

酷使してしまった患部は炎症を起こして熱を持つことがありますが、このような時はアイシングで痛みは軽減することができます。

また炎症が起きている時に無理に動かすと腱鞘炎を悪化させてしまうことにつながるので、テーピングやサポーターで固定して動く範囲を制限し、手首への負担を軽減させていきます。

痛みが酷い時には痛み止めで痛みを抑えることもできますが、それは一時的なものなので、激しい痛みを伴う際は我慢せずに一度病院でしっかりと診察を受けた方が良いでしょう。

軽度な腱鞘炎の場合は患部を固定する「保存療法」で治療できますが、重度になってしまうと外科的な処置が必要となる場合もあります。

こうなる前になるべく初期段階で処置をしておくことが重要なポイントです。

「手首の腱鞘炎」は早めの対処が大事

一昔前は「手首の腱鞘炎」というと、育児中の母親や手を過度に使用する職人や楽器演奏者がなりがちなものというイメージがありましたが、最近はパソコンやスマホ等の浸透によって、普段の生活のなかでも腱鞘炎のリスクは高まってきています。


写真はイメージです。 photo by photo AC

そもそも腱鞘炎とは手や指の使い過ぎから起こるものなので、初期の段階でしっかりと対処すれば早期に治る可能性が高いのですが、初期段階ではそれほど酷い症状ではないために少し無理をして酷使してしまい、その結果悪化するというケースが多いようです。「手首の腱鞘炎」も早期発見=早期解決です。

手首は体の中でも使用頻度が高い部位なので、異常を感じた時は早めの休養と早めのケアを心がけましょう。

「手首の腱鞘炎」 まとめ

・手首を酷使すると誰にでも発症する

・「腱鞘炎」は腱鞘が炎症を起こしている状態

・放っておくと痛みは酷くなり、慢性化しやすくなる

・「手首の腱鞘炎」は約半数の母親が経験する

・  痛みの緩和はアイシングとサポーター

・悪化すると外科的手術が必要になる

・早期発見=早期解決、早めのケアが重要

 

 

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