「もしかしてあの子ネグレクトされてる?」と感じたことはありませんか?
最近ではニュースで大きく取り上げられるため、周りの大人が気づいてあげられる機会が増えました。食事を作ってもらえない、部屋が汚いなど、さまざまな育児放棄がありますが、
どうしても他人が介入しづらい部分なので判断が難しいのです。今回はネグレクトで育った子供の特徴や、ASDのリスクが高まる事について説明します。
写真はイメージです。 photo by photo AC
「ネグレクト」とは?
幼児・児童に対して、その世話を怠り放任する行為のことです。また子供に限らず、高齢者や障害者やペットなどにも同様で、身体的・精神的虐待のひとつと定義されています。
子供へのネグレクト行為では、家庭で十分な食事を与えない・汚れた服を洗濯しない・学校へ行かせないなど、親が子供に適切な教育を行わないことが挙げられます。
このようなネグレクトを受けて育った子供は、将来の人格形成に影響が出てきます。
ネグレクトがトラウマに繋がる
幼少期にトラウマを抱える原因はさまざまですが、ネグレクトが原因となるケースは少なくありません。
ただ子供が辛い思いをするだけでなく、なぜトラウマにまで発展してしまうのでしょうか?
親が育児放棄をして他の親族や先生からしつけに関して忠告されると、家庭内でさらにネグレクトがエスカレートしてしまう場合があります。
このような身体的虐待・精神的虐待・心理的虐待をされた子供のなかにASD(自閉症スペクトラム障害)を持っている子供がいると言われています。
ASDの子供は人の感情が理解しづらかったり、共感する能力が低い傾向にあるので、ごく当たり前のコミュニケーションが取れません。
親からの虐待に加えて学校でもいじめの対象になりやすく、あらゆるシーンでトラウマを抱えてしまうリスクがあります。
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ネグレクトが子どもに与える影響
これらのトラウマは、自分に存在価値を見出せないこと、自分の安心できる居場所を失う経験をしたこと、によるといわれています。
幼少期に“親に必要とされなかった”という強いメッセージを感じ取ると、なかなか回復できないことがあります。
どんな理由があったとしても、子供にとっては理不尽な経験ととらえられていることがあり、慢性的なトラウマに繋がります。
容易には消えない傷跡を残すことが、感情や行動をうまくコントロールできない大人を作り出す結果となっているのかもしれません。
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まとめ
幼少期の経験がもたらす影響は、ASDのリスクを高め、後の人格形成にマイナスとなる可能性があります。ネグレクトで受けたトラウマの記憶を、乗り越えていくことは大きな課題となるでしょう。
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