今季、北半球で驚異的大流行のインフルエンザ WHOも注意喚起

冬も真っ盛りになりインフルエンザが、今年は特に猛威をふるっていますね。身近なところでも罹患した、もしくは今現在罹患しているといった方がいるのではないでしょうか?


写真はイメージです。 photo by illust-ac

インフルエンザの流行状況

東京都感染症情報センターによれば、都内のインフルエンザ定点医療機関(419か所)からの115日~121日のインフルエンザ患者報告数(インフルエンザ定点報告)では49.7/定点()まで増加し、過去5シーズン最高の数字となりました。

129日~24日の定点あたり報告数は、53.23/定点()とさらに増加しています。

厚生労働省がまとめたインフルエンザ発生状況を見てみると、大分県の77.09人/定点()をトップとして、全国の保健所地域で警報レベル開始基準値30を超えている保健所地域が511箇所(47都道府県)、注意報レベルを超えている保健所地域は40箇所(11218)にのぼります。

WHOの報道官もジュネーブで記者会見をおこない、A型のH1N1型とH3N2型、さらにB型のインフルエンザが流行していると伝えています。

今季インフルエンザが大流行となった2つの原因

季節性のインフルエンザの対策としては、ワクチンの予防接種が有効です。WHOでは、流行前のワクチン接種が理想的ですが、流行中のワクチン接種も有益であるとしています。

今年インフルエンザが大流行となったのはなぜなのでしょうか。理由が2つあげられます。

1つは、昨年のワクチンの供給が不足したため、接種が遅れた、もしくは接種できなかった人が多く、インフルエンザに罹患する人が増えたという考え方です。 

一説によると、「国立感染症研究所が昨シーズンの流行などを参考に、ワクチンに用いる4種類のウイルスを選び、メーカーが春から製造を始めたが、そのうち一つのタイプがうまく作れず供給が滞った。」といわれています。

いま、日本が行っている有精卵を使ったワクチン製造方法では、量産するまでに半年ほどかかります。


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もう一つの原因としては、A型とB型が同時に流行しているということがあげられます。

例年ではまずA型がB型に先駆けて流行し、B型はA型が減少してくる春先にかけて増えることが多いのですが、今季はB型の流行が早いため、まだ沈静化していないA型と混合して患者数が増えているのです。 

インフルエンザの種類

インフルエンザの流行する型は、亜種を含めて20種類にもわたります。

そのうち人間に感染するウイルスは、A型・B型・C型の3種類に大きく分類されます。 

A型インフルエンザはさらに144種類もの型(亜型)に分けられ、B型インフルエンザウイルスは2種類(山形型・ビクトリア型)から、さらに細かい型に分かれます。 

これらの種類のインフルエンザが、合わさって同時期に流行することがあるため、同じシーズン中にA型インフルエンザに2回罹る、あるいはA型インフルエンザにもB型インフルエンザにも罹るといったようなことが起こるのです。 


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まとめ 

インフルエンザに感染してから発症するまでの潜伏期間は13日とされています。

インフルエンザは突然の高熱で発症することが多いのですが、微熱程度でも検査してみると陽性ということがありますので、流行している時期に感冒症状を認めた際には、念のためインフルエンザ検査をしてもらった方がよいでしょう。

感染していないに越したことはありませんが、感染していた場合、診断がついているかついていないかは治療に大きく影響します。

診断がつけば早期に適切な治療が受けられますし、早く治療を開始すれば早く治ります。我慢したり放っておいたりしないで早期に受診したほうがいいでしょう。

 

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