53 Aちゃん(生後4か月、女児)は、嘔吐とけいれんのため病院を受診した。受診時、Aちゃんは傾眠状態で、顔色不良と眼球上転がみられたため入院となった。受診時の体温は36.8℃であった。四肢は硬直し、数か所の内出血斑があった。大泉門は平坦であったが、次第に膨隆を認めるようになった。このときの頭部CTを別に示す。
Aちゃんの所見として考えられるのはどれか。
- 急性脳症
- てんかん
- 硬膜下血腫
- 細菌性髄膜炎
図の右側の左硬膜下に白い三日月状の高吸収域を認めます。
画像から出血を疑います。臨床症状も合致するため、答えは3の硬膜下血腫になります。
硬膜下血腫とは、硬膜と脳の間に血腫が形成された状態のことであり、頭部外傷としては重症に分類されます。
硬膜下血腫は、小児ではまれですが、虐待による頭部外傷では比較的多くみられることが知られています。
続き
コメント