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SGLT2阻害薬でコントロール不十分な2型糖尿病にたいするGLP-1受容体作動薬追加の有用性

2型糖尿病は、インスリンの効きが悪くなったり、分泌量が少なくなることで、体内でのインスリンの作用が不足し、高血糖となる疾患です。今までに、さまざまな種類の治療薬が開発されており、それらに関する研究も進められています。 写真はイメージです。 photo by photo AC 糖尿病治療薬〜SGLT2阻害薬とGLP-1受容体作動薬〜 2型糖尿病の治療薬には、インスリンの抵抗性を改善する薬や、インスリンの分泌を促進する薬、食後血糖を改善する作用をもつ薬などいくつかの種類があり、患者さんに合った薬が選択されます。 SGLT2阻害薬、GLP-1受容体作動薬は、比較的最近になり開発された糖尿病治療薬です。 SGLT2阻害薬は、近位尿細管に存在し、血中のグルコースを再吸収する働きを担っているSGLT2を阻害することにより、グルコースの再吸収を抑制し、尿糖の排泄を増やすことで、高血糖を改善する薬です。 一方、GLP-1受容体作動薬は、すい臓のβ細胞にあるGLP-1受容体に結合して、血糖値が高いときにだけインスリンの分泌を促し、血糖を下げる薬です。 EMPA-REG Continue Reading ->

SGLT2阻害薬による糖尿病性ケトアシドーシスのリスク上昇について

現在、日本では糖尿病治療を行っている患者さんが316万人以上いると言われ、年々増加傾向にあります。薬物療法ではいくつか種類がある中から患者さんに合った薬が選択されますが、効果だけではなく、リスクについて理解しておくことも大切です。 糖尿病とは 糖尿病はすい臓から分泌されるインスリンが不足したり、インスリンが上手く働かないことで血中のブドウ糖の濃度が上がる疾患です。血糖値が高い状態が続くことで腎障害や神経障害、眼障害、心筋梗塞などの合併症を引き起こすことがあるため、合併症を防ぐために血糖値を下げる治療が必要となります。 糖尿病患者の95%を占めると言われる2型糖尿病の治療では、まず食事療法と運動療法から取りかかり、血糖値の正常化を目指します。 運動療法、食事療法を行っても効果が不十分な場合には薬物療法を追加します。現在、インスリンの分泌を促す薬や糖新生を抑制する作用、インスリン抵抗性を改善する作用を持つ薬など数種類の薬が治療に用いられています。薬物療法では病態や年齢、身体的特徴などを考慮して患者さん一人一人に合った薬を単剤または組み合わせて使用します。 糖尿病治療薬はいくつか種類がありますが、その中でナトリウム・グルコース共役輸送体2(SGLT2)阻害薬という薬があります。2014年から日本でも発売が開始され、普及し始めている新しい機序の薬です。 ナトリウム・グルコース共役輸送体 黄色がナトリウム、橙がグルコース photo Continue Reading ->

難病指定の脂肪萎縮性糖尿病一亜系の治療に成功

珍しい病気のお話しです。珍しいっていう病気と聞くあまり関係ないのかなと思うかもしれませんが、お話しに付き合ってください。 日本は、約45年前に難病に係る法律を定め、世界で初めて難病(NAN-BYO)を研究対象とした先進国です。 厚生労働省は、「症例が少なく原因不明、治療法が確立しておらず、生活面で長期に支障をきたすおそれがある疾患」を難病に指定し、現在330の難病が指定されています。 そのうちの1つ脂肪萎縮症に関する報告です。 そもそも脂肪萎縮症とは 脂肪萎縮症は先天的あるいは後天的に、脂肪組織が全身あるいは部分的になくなり、萎縮することでさまざまな症状を引きおこす病気です。 思春期以降に糖尿病、脂質異常症、脂肪肝の症状が目立ちはじめ、時間経過とともに腎臓や目の網膜に障害を呈してくることがあります。 皮下注射によるレプチン補充療法が有効な治療法でしたが、高価であること、皮下脂肪がないことによる注射時痛があり、治療継続が困難な場合がありました。 先天性全身性脂肪萎縮症に新たな治療法 4月4日、東北大学病院糖尿病代謝科の今井淳太講師、川名洋平医師、片桐秀樹教授らのグループは先天性全身性脂肪萎縮症に対して、SGLT2阻害薬であるイプラグリフロジンを追加投与したところ、脂肪肝が減少し、糖尿病、インスリン抵抗性が著明に改善したと報告しました。 ナトリウム・グルコース共役輸送体の図 黄色がナトリウム、橙がグルコース photo Continue Reading ->