前立腺肥大症とは?どんな人に起こるの?前立腺肥大症の症状や原因、治療について

前立腺とは、男性にある生殖器官の1つで、膀胱から尿道へ続く出口部分にあります。大きさとしてはくるみ大とされ、1517ml程度だといわれています。


前立腺  photo by wikipedia

この前立腺は加齢とともに肥大するのが特徴です。前立腺が肥大すると必ずしも治療が必要というわけではありませんが、中には生活にも影響を及ぼすことがあり、「前立腺肥大症」と呼ばれる病気であることも珍しくありません。この前立腺肥大症とは、いったいどのような病気なのでしょうか。

 

〇前立腺肥大症とは

前立腺肥大症とは、前立腺が大きくなるもので、排尿障害を伴います。40代以降におこることが多いとされています。組織学的には30代頃から少しずつ大きくなりはじめ、前立腺の肥大がみられる割合としては50代で30%、60代で60%、70代で80%、80代で90%にもなるといわれています。ですが、これらは必ずしも治療が必要になるわけではなく、本当に治療が必要なのはこのうちの4分の1程度といわれています。そのため、20代や30代にはあまりみられない病気です。

 

〇前立腺肥大症の症状

前立腺の肥大が進むと、大きく分けて3つの段階に分かれて進みます。

1段階は、尿が出にくくなったり、排尿の勢いが弱まったりする「排尿障害」です。これは肥大した前立腺が尿道を圧迫するために尿が出にくくなるとされています。

2段階として現れるのが、排尿の回数が増える「頻尿」です。日中で8回以上、夜間2回以上トイレに行く人があてはまります。前立腺が肥大することで膀胱内の尿を出し切れずに残ってしまい(残尿)、またすぐにトイレに行きたくなってしまうのです。またこのように尿が残ることで、尿道や膀胱に細菌が感染して尿路感染が起こりやすくなるのも特徴です。


写真はイメージです。 photo by illust AC

そして第3段階には、次第に膀胱の出口が閉塞してしまうことで、残尿が増えます。さらにはうまく尿を出せない排尿困難や、自分の意志とは関係なく尿を漏らしてしまう尿失禁などが起こります。進行すると腎臓にも悪影響が出てきます。

 

〇前立腺肥大症の治療

前立腺肥大症は命に関わる病気ではありませんが、進行すると日常生活に影響が出てきます。そのため、治療は排尿障害を改善することで、生活の質を上げることを目的としています。方法としては主に薬物療法と手術があり、多くの場合は薬物療法から始めていきます。改善が見られない場合には、前立腺をけずり取る手術が行われます。

 
写真はイメージです。 photo by illust AC

〇まとめ

前立腺肥大症は、加齢によって引き起こされる病気なので、男性ならば誰にでもおこりえます。ですが、症状の出ない人や日常生活に全く影響が出ない人も少なくありません。気になったときは医療機関に相談してみてください。

 

 

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