正しい歯磨きで虫歯のない健やかなお口を

◆歯磨きの意義

現代日本では、一般的に朝と晩の一日二回、ご飯を食べた後に歯磨きをする人が多いと思います。その意義はと問われると、食べかすが口の中に残っていると気持ち悪いからだったり、口臭の原因を除くためだったり様々あるでしょうが、やはり一番は口の健康のためだと言えます。


写真はイメージです。 photo by photo AC

実は口の中にはかなり多くの種類の細菌が暮らしており、「虫歯菌」と呼ばれるストレプトコッカス・ミュータンスや歯周病原菌であるポルフィロモナス・ジンジバリス、タンネレラ・フォーサイシアなどもその中に含まれています。食べ物のカスがお口の中に残っていると、それらの病原細菌が食べかすを栄養に成長・増殖し、コロニーを形成します。これをプラーク(歯垢)といいますが、これは機械的刺激でしか除去することができません。平たく言うと、しっかりと歯ブラシで歯を磨くことで、プラークを取り除くことができるということです。

さらに、歯磨き粉には虫歯予防に効果的なフッ素が含まれているものや、磨きあがりがツルツルになる研磨剤が入っているものなど二次効果も大いに期待できます。

 

◆歯磨きのポイント

歯磨きは口の健康を守るためには絶対に必要です。しかし、とりあえず歯をこすれば良いというわけではなく、正しい磨き方というものが存在します。効果的に歯をきれいにしたいという人は、以下のポイントを参考にしてください。


写真はイメージです。 photo by photo AC

  1. 一筆書きで磨く 。
  2. 歯全体を一筆で書くように順番を決めて磨くことで、磨き残しをなくすことができます。例えば、左上の表→右上の表→右上の噛み合う面→左上の噛み合う面→左上の裏→右上の裏→右下の裏→…といった具合です。
  3. 弱い力で磨く 。
  4. 歯を磨くのにちょうどいい強さは、爪の付け根を磨いても痛くない程度の強さだと言われています。これは強すぎると歯の表面を削り取ってしまうからです。
  5. 小刻みに磨く 。
  6. 一歯ずつ丁寧に、2,3mmくらい歯ブラシを動かして磨きます。歯やその間には小さな溝などの細かい隙間がたくさんあるので、小さいストロークを意識してその中の汚れを取り除く必要があります。
  7. 鏡を見ながら磨く上では、歯磨き全般に関するポイントについて記してきましたが、実は歯磨きの目的によってその方法が異なってきます。例えば、虫歯予防のために歯を磨く人は、特に虫歯になりやすい歯と歯の間や噛み合う面の溝を重点的に磨くことが重要です。場合によってはフロス(糸ようじ)や歯間ブラシを併用するのも良いでしょう。いっぽう、歯周病予防のために歯を磨く人は、噛み合う面を磨く必要がありません。歯と歯茎の間に溜まった食べかすが歯周病の主な原因となるので、その除去が歯周病予防の歯磨きの主目的です。また、歯ブラシの脇腹を使って歯肉をマッサージするという一般的な歯磨きとは一風変わった磨き方も存在します。
    写真はイメージです。photo by photo AC
  8. 自分が、歯磨きから得たい恩恵を考えて、そのための磨き方を取り入れると、より一層歯磨きが楽しく効率よくできるかもしれませんね。
  9. 目的別、歯の磨き方ー自分では、ちゃんと磨いているつもりでも、歯ブラシの向きがおかしかったり、汚れを見逃してしまったりしていたら意味がありません。間違った歯磨きを防止するために、セルフチェックしながら磨くと良いでしょう。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました