続きです。
51 開頭術を受けた患者の看護で適切なのはどれか。
- 頭部を水平に保つ。
- 緩下薬は禁忌である。
- 髄膜炎症状の観察を行う。
- 手術後1週間は絶飲食とする。
開頭術翌日まではベッド上安静、術後2日目から可能であればトイレ歩行していきます。なので、頭部を水平に保つ必要はありません。
開頭術後に緩下薬は禁忌ではありません。
開頭術後は、髄膜炎症状がでることがあるので、観察を行います。
状況をみながら開頭術翌日から簡単な食事をしていきます。
よって答えは3になります。
52 Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石による疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術<ESWL>を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。
Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。
- 「飲酒量に制限はありません」
- 「負荷の大きい運動をしましょう」
- 「1日2L程度の水分摂取をしましょう」
- 「動物性蛋白質を多く含む食品を摂取しましょう」
飲酒、激しい運動、動物性蛋白質の過量の摂取は高尿酸血症の増悪因子になります。
高尿酸血症には、水分摂取が励行されます。
よって答えは3になります。
53 高齢者に対する生活史の聴き方で適切なのはどれか。
- 認知機能の評価尺度を用いる。
- 事実と異なる聴取内容を訂正する。
- 話を聴く前に文書による同意を得る。
- 高齢者が話やすい時代の思い出から聴く。
高齢になると短期記憶を忘れやすくなる、一方で、子供の頃や若い頃の長期的な記憶はしっかり残っています。そこで、昔の話をつい繰り返してしまいます。
何度も聞いた話だと、つい「その話はもう聞いた」と指摘したくなりますが、高齢者とのコミュニケーションを円滑にするには、まず「よき聞き手」になることを優先しましょう。
相手の話を傾聴する姿勢が大事です。
よって答えは4になります。
54 平成28年(2016年)の国民生活基礎調査における高齢者世帯の所得構造を図に示す。
Aはどれか。
- 稼働所得
- 財産所得
- 公的年金・恩給
- 年金以外の社会保障給付金
占める割合の大きい順に、公的年金・恩給、稼働所得、財産所得、年金以外の社会保障給付金となっています。
よって答えは3になります。
55 Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週間後に胃内視鏡検査を受けることになった。
検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。
- 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。
- 検査前に前立腺肥大症の既往の有無を確認する。
- 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。
- 検査後はすぐに食事ができることを説明する。
107回の午前の40番にも同様の問題がありましたね。
検査前日の夜に下剤を服用する検査は、大腸内視鏡検査になります。
使用するかどうかは施設にもよりますが、胃内視鏡検査では、必要に応じて胃の運動を止める薬(抗コリン剤など)、緊張を和らげる薬(鎮静剤など)を注射します。前立腺肥大症のかたは、抗コリン剤は禁忌になります。
胃内視鏡検査では、左側臥位をとります。
検査終了後30分~2時間ぐらいすると、喉の麻酔の効果が消退していきます。水を飲んでむせたりしなければ、食事を食べることができます。
よって答えは2になります。
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