第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 午後36~40 入浴時に全身の血液循環を促進する作用はどれか

続きです。

36 入浴時に全身の血液循環を促進する作用はどれか。

  1. 鎮静作用
  2. 浮力作用
  3. 抗酸化作用
  4. 静水圧作用







静水圧作用とは、体にかかる水の圧力のことです。お湯の量にもよりますが、湯船で首までつかった場合、体全体にかかる力は約500㎏~1トンともいわれています。

お湯につかると、体の表面だけでなく、皮膚の下の血管などにまで大きな圧力が加わるというわけです。

よって答えは4になります。





37 1回換気量に関係なく吸入酸素濃度を調節できる器具はどれか。

  1. 鼻カニューレ
  2. フェイスマスク
  3. ベンチュリーマスク
  4. リザーバー付酸素マスク







ベンチュリーマスクでは、マスクへの酸素供給路を一部補足することで空気を取り込みます。酸素流量が5L/分以上の場合は、酸素濃度を調節することが可能です。

酸素の投与は重要だが、高濃度の酸素を投与しないほうがよい、慢性呼吸器疾患の患者さんや脳神経外科術後の患者さんに有用です。

よって答えは3になります。





38 成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。

  1. 筋肉内注射は大殿筋に行う。
  2. 点眼薬は結膜囊に滴下する。
  3. 皮下注射は前腕内側に行う。
  4. 食間の指示の経口薬は食事中に服用させる。







筋肉内注射は、上腕部は三角筋、臀部は中殿筋、大腿部では大腿四頭筋外側広筋に行います。

点眼薬は結膜嚢に滴下します。

皮下注射を腕にする場合は、上腕伸側におこないます。

食間とは食事と食事の間のことで、食事の2時間後が目安です。

よって答えは2になります。





39 永久的止血法に含まれるのはどれか。

  1. 止血帯法
  2. タンポン法
  3. 血管結紮法
  4. 間接圧迫止血法







止血は、一時的止血法と,永久的止血法とに大別できます。前者は、出血部をガーゼなどで圧迫する方法、出血創の上部血管を指で圧迫する指圧法、四肢の大血管の出血に対して止血帯で中枢側動脈を固くしばる止血帯法があります。

後者では,止血鉗子で血管の断端をはさんで結紮糸で縛る血管結紮法、電気メスで焼灼する方法などがあります。

よって答えは3になります。





40 成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。

  1. 造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
  2. 使い捨てカイロは装着したままでよい。
  3. 検査中は手足を自由に動かしてよい。
  4. 補聴器は装着したままでよい。







造影を伴わない検査の場合は検査直前まで飲食して構いません。

検査前にエレキバン,シップ,カイロははがします。

頭部MRIの検査中は手足を自由に動かしてはいけません。

検査前に補聴器、入れ歯ははずします。

よって答えは1になります。


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第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 気管支喘息の治療で正しいのはどれか

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