続きです。
31 自殺対策基本法で都道府県に義務付けられているのはどれか。
- 自殺総合対策推進センターの設置
- 自殺総合対策大綱の策定
- ゲートキーパーの養成
- 自殺対策計画の策定
自殺総合対策推進センターは、改正自殺対策基本法に基づいて設置されました。
自殺総合対策大綱は、自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針として定めるものです。
ゲートキーパーの養成は自殺総合対策大綱の重点施策の一つとして掲げられていて、かかりつけの医師を始め、教職員、保健師、看護師、ケアマネージャー、民生委員、児童委員、各種相談窓口担当者など、関連するあらゆる分野の人材がゲートキーパーになるよう研修等を行うことが規定されています。
自殺対策基本法では、都道府県・市町村に、それぞれ都道府県自殺対策計画・市町村自殺対策計画を定めるよう義務付けてます。
よって答えは4になります。
32 ハヴィガースト, R. J.の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。
- 成長に伴い発達課題は消失する。
- 各発達段階の発達課題は独立している。
- 身体面の変化と発達課題は無関係である。
- 発達課題の達成は個人の生活と関連する。
ハヴィガーストの発達課題とは、人生のそれぞれの時期に生ずる課題で、それを達成すればその人は幸福になり、次の発達段階の課題の達成も容易になるが、失敗した場合はその人は、不幸になり、社会から承認されず、次の発達段階の課題を成し遂げるのも困難となる課題です。
成長に伴い、直面する課題は変化するものの消失しません。
各発達段階の発達課題は連綿としているゆえ、ひとつの発達課題に失敗すると次の発達段階の課題を成し遂げるのが困難になります。
身体面の変化と発達課題には関係があります。
例えば、乳幼児期の発達課題の「歩行の学習」 「話すことの学習」などは身体面の変化と発達課題に関係があるといえるでしょう。
発達課題の達成は個人の生活と関連します。
よって答えは4になります。
33 風疹の疑いがある入院患者の隔離予防策で適切なのはどれか。
- 標準予防策
- 標準予防策と接触感染予防策
- 標準予防策と飛沫感染予防策
- 標準予防策と空気感染予防策
風疹は頻繁にヒトからヒトへ伝播する感染症です。
風疹ウイルスは潜伏期間から鼻咽頭分泌物などに含まれ、飛沫により伝播します。
そのため、伝播予防策として標準予防策のほか、飛沫予防策を行います。
感染者が咳をした際などの飛沫は、最大で1m程度の範囲で落下します。したがって、風疹に感染している、または感染の疑われる症例については、個室隔離または集団隔離を行うか、ベッド間にパーティションを設置します。患者に近づく場合はサージカルマスクを着用します。
よって答えは3になります。
34 死後の処置で適切なのはどれか。
- 枕は氷枕にする。
- 義歯を装着する。
- 肛門には青梅綿、脱脂綿の順で詰める。
- 和装の更衣の場合、襟は右前に合わせる。
エンゼルケアでは、氷枕は使いません。
義歯があれば義歯を装着し、合わないときはポリグリップ等接着剤を使用します。
肛門に高分子吸収剤を挿入します。脱脂綿⇒青梅綿の順に使用すると、のちの体液流出を予防することができます。
和装の場合、襟を左前に合わせ 、紐を縦結びにします。
よって答えは2になります。
35 嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。
- 嚥下後10秒間で評価する。
- 嚥下動作の準備期を評価する。
- 嚥下後の呼吸状態を評価する。
- 80mLの水の嚥下状況を評価する。
改訂水飲みテストでは、3mlの冷水を口腔内に入れて嚥下してもらい、嚥下反射誘発の有無、むせ、呼吸の変化を評価します。
5点満点で、5が正常、1〜3は嚥下障害ありと判定します。
- 嚥下なし、むせる and/or 呼吸変化を伴う
- 嚥下あり、呼吸変化を伴う
- 嚥下あり、呼吸変化はないが、むせる and/or 湿性嗄声を伴う
- 嚥下あり、呼吸変化なし、むせ、湿性嗄声なし
- 4に加え、追加嚥下運動(空嚥下)が30秒以内に2回以上可能
判定不能:口から出す、無反応
嚥下動作の準備期とは、食べ物を口から入れ、咀嚼している間のことです。
よって答えは3になります。
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第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 入浴時に全身の血液循環を促進する作用はどれか
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