コラーゲンを作り出して近視の進行を予防する

 

日本人は視力が悪い人が多いといいます。健康診断に行き視力検査を行ったとき、去年まで見えていた部分が今年は見えなくなっていたという経験がある人もいるのではないでしょうか。

今回、近視で悩む人に朗報な研究結果(原文英語)が発表されました。

眼の焦点をあわせる仕組み

通常眼に入ってきた光は、眼のおくにある網膜上に焦点をあわせることで、ものが見える仕組みになっています。

焦点が網膜にあわなくなるため、はっきりとみることができず、近視になります。近視の原因としては、

眼球の長さ(角膜から網膜までの長さ)が正常よりも長い場合と角膜や水晶体の屈折力が大きすぎる場合があります。

眼球の長さと繊維芽細胞

東京医科歯科大学の研究者らは、眼球の長さが長くなる際に線維芽細胞(コラーゲンやヒアルロン酸に含まれる)が減少していることに着目し、

線維芽細胞を強膜周囲に移植することで眼球の長さを調整するラットの実験を行いました。

線維芽細胞をラットの眼球周囲に移植すると、移植から4週間後には眼球の長さの延長・水晶体の屈折度を40%抑制できることがわかりました。

人間への応用の期待

眼球の長さの延長を防ぐことで結果として近視の進行をおさえることができるのではないかと考えています。

線維芽細胞は皮膚から採集がすることができ、簡単に培養ができることから、

今後、人間に応用された場合も拒絶反応の問題を心配することなく、自分の線維芽細胞を使って治療することができるのではないかと期待されます。

参照:Journal of Tissue Engineering and Regenerative Medicine

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