Aさん(75歳、女性)は、脂質異常症と高血圧症で通院中で、定期受診のため、外来待合室で順番を待っていた。Aさんは、待合室の雑誌を取ろうと立ち上がり、歩こうとしたところ、右足が思うように動かず引きずって歩いた。外来看護師が声をかけると、Aさんは「らいじょうぶ」と返答したが、ろれつが回らなかった。
118 この時のAさんの症状はどれか。
- 痙縮
- 失語
- 構音障害
- パーキンソニズム
攣縮とは、痙攣性の収縮のことを指します。
失語とは、会話や文字でものごとを表現したり、理解したりする能力が部分的または完全に失われる障害です。
構音障害とは、発音が正しく出来ない症状を言います。
パーキンソニズムの患者さんは、筋肉が弛緩しているときに起こる振戦、筋肉のこわばり(筋強剛)、動きの遅延、バランスや歩行の問題を有します。
Aさんは、発音の問題を抱えているので構音障害になります。
よって答えは3になります。
119 検査の結果、Aさんは左脳の運動野に脳梗塞を発症していることが分かった。Aさんは3週間の入院治療を経て転院し、2か月間のリハビリテーションを行うことになった。転院先の医療機関に提供する情報で最も優先するのはどれか。
- 診療情報提供書
- 要介護認定の申請書
- 医療相談員の相談記録
- 使用中の車椅子の機種
- 身体障害者手帳の申請書
診療情報提供書とは、医師が他の医師、あるいは医療機関へ患者を紹介する場合に発行する書類です。診療情報提供書は、転院先の医療機関で、受け入れ可能かどうかの判断や、受け入れの準備を整えるために、優先して提供する情報になります。
よって答えは1になります。
120 Aさんは、2か月間のリハビリテーションの結果、健側をつかってベッド上で端坐位ができるようになり、補装具をつければ軽介助で歩行できる状態まで回復した。退院後はベッド柵をつけた介護用ベッドを設置し、自宅で生活をする予定である。Aさんが自宅で使用する介護用ベッドの柵の配置を図に示す。ベッド柵の配置で適切なのはどれか。
左脳の運動野に脳梗塞を発症しているため、患側は右になります。患側に転落防止用の柵を準備し、健側に端坐位する際に補助となる柵を備えます。
よって答えは1になります。
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