大腸がん検診による早期発見・早期治療が未来をかえる?

大腸がんに罹患してしまう原因として、肥満運動不足食生活の欧米化などがあると言われています。年々患者数増加していて男性では、約11人に1人、女性では、14人に1人が、大腸がんと診断されています。

また、がんによる死因では、男性は肺がん、女性は大腸がんが一位となっているという統計があがっています。大腸がんに罹患する人は、働き盛りである40代から増え始め、50代になってくると、患者数が増加します。

大腸がんは、発見されるタイミングによって、その後の生存率や予後に大きく関わります。そのため、大腸がん検診による早期発見が重要視されているのです。大腸がん検診のなかでも、代表的とされる「便潜血検査」は、身体への負担がとても少ないと言われています。


海外の便潜血検査 photo by WIKIMEDIACOMMONS

大腸がんとは

長さ約2mの大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんで、日本人ではS状結腸と直腸に発生しやすいといわれています。大腸がんは、大腸粘膜にある細胞から発生し、そこから直接発生するものと、良性ポリープががん化してしまうものとがあります。両性ポリープががん化する場合は、進行はゆっくり進んでいくとされています。

便潜血検査とは?

便潜血検査とは、専用の検査容器でこすり取った便に、血が混じっているかどうかを見る検査です。方法として、1日のうち、2回便を採取する日法」と、指定された期間のうち2回便を採取する日法」があります。また、2回分の便を採取する理由として、大腸に腫瘍があった場合でも、出血が毎日起こっているとは限らないということや、2回分の便を採取することで、精密検査が必要とする人を、見つける精度が高くなるとされています。

検査結果にて、便に血が混じっていると発見された場合、「陽性」と診断されます。回分の便の採取により、1回分でも陽性となれば、精密検査が必要であるという判断に至りますまた、日本で使用されている便潜血検査は、少量の鼻血や口からの出血や、食した肉の血では、陽性反応にならないといわれています。そのことから、高い確率で、罹患している病気の診断につながると考えられます。

しかし、便潜血検査で陽性が出た=大腸がんではなく、痔や、良性腫瘍である大腸ポリープや胃潰瘍性大腸炎でも便に血が混じります。そのため、陽性と診断後は、大腸カメラなどの精密検査を受ける必要があります。ただし、注意点として、生理中では正しい検査結果が出ないことも考えられるため、検査を受けることはできません。

 


写真はイメージです。 photo by flickr

大腸がんの治療方法

大腸がんの治療法として、「内視鏡治療」と「手術治療」があり、ステージ(病期)に基づいて、どちらを施行するか決定されます。また、手術後の再発防止として、抗がん剤による「化学療法」や「放射線治療」が行われるのです。進行具合によっては、化学療法や放射線治療が優先的に行われる場合もあります。

まとめ

便潜血検査は便をこすり取るだけの簡単な検査です。大腸がん検診を受けることにより、早い段階で大腸がんを発見して、迅速な治療を受けることができます。「痔が原因だろう」「前に大丈夫と言われたから精密検査は受けない」という自己判断はとても危険です。大腸がんを見逃さないためには、大腸がん検診を受けること、大腸がん検診で陽性だった場合は、精密検査を受けることが大切だと言えます

 

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