続きです。
6 マズロー.A.H.の基本的欲求の階層で、食事・排泄・睡眠の欲求はどれか。
1.安全の欲求
2.自己実現の欲求
3.承認の欲求
4.生理的欲求
マズローの基本的欲求の階層は、ピラミッド状の階層を成しています。ピラミッドの高次の欲求から並べると、
- 自己実現の欲求
- 承認の欲求
- 社会的欲求 / 所属と愛の欲求
- 安全の欲求
- 生理的欲求
となっています。
生理的欲求は、生命を維持するための本能的な欲求で、食事・睡眠・排泄などを含みます。
よって答えは4になります。
7 生後4カ月の乳児の発達を評価するのはどれか。
1.寝返り
2.お座り
3.首のすわり
4.つかまり立ち
寝返りが完全に出来るようになるのは生後6〜7ヶ月頃が多いです。
お座りが出来る時期は、一般的に生後6~7ヶ月と言われています。
生後4ヶ月の赤ちゃんは、首もすわり始めて表情も少しずつ豊かになってきます。
赤ちゃんがつかまり立ちしだすのは7ヶ月から1歳が目安です。
よって答えは3になります。
8 エリクソン.E.H.の乳児期の心理・社会的発達段階で正しいのはどれか。
1.親密
2.同一性
3.自主性
4.基本的信頼
第107回の午前の47番にも似た問題がありますね。
エリクソンは、アイデンティティの概念、心理社会的発達理論を提唱した精神分析家の一人です。
エリクソンは、心理社会的発達段階を乳児期、幼児前期、幼児後期、児童期、青年期、初期成年期、壮年期、老年期の8つの段階に分けました。
乳児期の心理的課題は基本的信頼感と不信感になります。
人間の赤ちゃんは無力で、一人では生きいけません。泣くことで助けを求め、母親をはじめとする周囲の人から世話されることで育ちます。このとき、周囲の人から適切なケアを受けられれば、赤ちゃんのなかで世界に対する信頼感が構築されます。
一方で、泣いても誰かが来てくれるわけでもなく、世話してもらえないと、赤ちゃんは世界に対する不信感を抱き、「誰も自分を助けてくれない」と思うようになります。
1の親密さは初期成年期の心理的課題になります。
2の同一性は青年期の心理的課題になります。
3の自主性は幼児前期の心理的課題になります。
よって答えは4になります。
9 成人の体重に占める体液の割合で最も高いのはどれか。
1.血漿
2.間質液
3.細胞内液
4.リンパ液
私たちのからだの約60%は水分であり、残りの40%がタンパク質、脂質、無機質などの固形成分から構成されています。このからだの中の水分を体液と呼びます。
体液は、細胞膜を介して細胞内液と細胞外液に大別されます。
細胞外液は、毛細血管壁を介して間質液と血漿に分けられます。体液は、細胞内液に40%、間質液に15%、血漿・リンパ液に5%分布しています。
よって答えは3になります。
類題をまとめてみました。
10 要介護者に対し、看護・医学的管理の下で必要な医療や日常生活上の世話を行うのはどれか。
1.介護老人保健施設
2.短期入所生活介護
3.保健センター
4.有料老人ホーム
介護老人保健施設とは、在宅への復帰を目標に心身の機能回復訓練をする施設です。要介護1~5の人が対象です。医師・看護師の配置義務があります。
短期入所生活介護(ショートステイ)とは、短期的に施設に入所し介護・支援が受けられるサービスです。要支援1・2、要介護1~5の方が利用できます。短期入所生活介護が受けられる施設は、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、ショートステイ専門施設です。
短期入所療養介護は医療的ケアの側面が強く、そのため医師が必ず配置されていますが、短期入所生活介護では必ずしも医師が配置されているわけではありません。
保健センターとは、地域における母子保健・老人保健の拠点です。
有料老人ホームには、看護師の配置義務はありますが、医師の配置義務はありません。
このなかで、看護・医学的管理の下で必要な医療や日常生活上の世話をしているのは、介護老人保健施設になります。
よって答えは1になります。
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