続きです。
11 運動性言語中枢はどれか。
- 中心後回
- 大脳基底核
- Broca〈ブローカ〉野
- Wernicke〈ウェルニッケ〉野
「言語中枢があるのはどれか」といったテーマは頻出問題ですね。下に類題もまとめてみました。
中心後回は、頭頂葉の最も前側に位置し、 体の各部位から体性感覚の入力を受け取る領域です。
大脳基底核は、大脳皮質と視床、脳幹を結びつけている神経核の集まりです。運動調節・認知機能・感情・動機づけや学習などさまざまな機能を司ります。
ブローカ野は、左前頭葉に位置し、運動性言語中枢とも呼ばれ、言語処理、及び音声言語、手話の産出と理解に関わっています。のど、唇、舌などを動かして言語を発する役目を負っています。
ウェルニッケ野は、左側頭葉に位置し、知覚性言語中枢とも呼ばれ、他人の言語を理解するはたらきをします。
よって答えは3になります。
類題をまとめてみました。
12 ジャパン・コーマ・スケール<JCS>のⅢ(3桁)で表現される意識レベルはどれか。
- 意識清明の状態
- 刺激すると覚醒する状態
- 刺激しても覚醒しない状態
- 刺激しなくても覚醒している状態
JCSは以下のようになっています。
I 刺激しないでも覚醒している
1 だいたい意識清明だが、今ひとつはっきりしない
2 時、場所または人物がわからない
3 名前または生年月日がわからない
II 刺激すると覚醒する〜刺激を止めると眠り込む
10 普通の呼びかけで容易に開限する
20 大きな声または体をゆさぶることにより開眼する
30 痛み刺激と呼びかけを繰り返すと、かろうじて開限する
III 刺激しても覚醒しない
100 痛み刺激に対し、はらいのけのような動作をする
200 痛み刺激に対し手足を動かしたり、顔をしかめる
300 痛み刺激に反応しない
よって答えは3になります。
13 最も緊急性の高い不整脈はどれか。
- 心房細動
- 心室細動
- 心房性期外収縮
- Ⅰ度房室ブロック
緊急性が高い不整脈の代表は、心室頻拍・心室細動と高度の徐脈性不整脈です。
心室細動は、心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態で、AEDの適応です。
よってこの中で最も緊急性の高い不整脈は2になります。
14 浮腫の原因となるのはどれか。
- 膠質浸透圧の上昇
- リンパ還流の不全
- 毛細血管内圧の低下
- 毛細血管透過性の低下
浮腫が起こる原因としては、
- 毛細血管内圧の上昇(例 心不全)
- 血漿膠質浸透圧の低下(例 ネフローゼ、栄養失調、末期肝硬変)
- 毛細血管透過性の上昇(例 炎症)
- リンパ管通過障害(例 象皮病)
があります。
よって答えは2になります。
15 狭心症発作時に舌下投与するのはどれか。
- ヘパリン
- ジゴキシン
- アドレナリン
- ニトログリセリン
狭心発作は、いわゆる心臓発作の一つです。心筋に供給される血液が不足するのが原因で、胸に圧迫感を感じたり、しめつけられるように痛みます。
ニトログリセリンは、冠動脈拡張薬で、心臓の冠動脈のほか全身の血管を強力に広げます。そのため、心筋に血液がたくさん届くようになり、心臓の負担も軽くなります。心筋の血液不足が解消されれば、狭心発作もおさまります。
よって答えは4になります。
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