第108回看護師国家試験午前の9番「思春期にある人が親密な関係を求める対象はどれか」の類題をまとめてみました。
類題1(第103回看護師国家試験)
思春期に分泌が増加するホルモンはどれか。
1.グルカゴン
2.オキシトシン
3.カルシトニン
4.アンドロゲン
アンドロゲンとは、男性ホルモンと呼ばれるものの総称で、男性の第2次性徴に関わり、思春期になると分泌が増加します。
よって答えは4になります。
類題2(第104回看護師国家試験)
一般的な思春期の発育の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.骨端線が閉鎖する。
2.性的成熟は男子の方が女子より早く始まる。
3.成長ホルモンが性腺に作用して第二次性徴が起こる。
4.男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる。
5.女子では身長増加のピークの前に乳房の発育が終わる。
思春期に骨端線が閉鎖し、身長の伸びが止まります。
性的成熟は、女子のほうが男子よりも早く始まります。
卵胞刺激ホルモン(FSH)と黄体形成ホルモン(LH)を合わせた性腺刺激ホルモンによって、性腺(卵巣・精巣)からアンドロゲン・プロゲステロン・エストロゲンが分泌され、第二次性徴が出現します。
男子では、身長増加のピークの前に精巣の発育が始まります。
女子では、身長増加のピークが終わっても乳房の発育が終わりません。
よって答えは1と4になります。
類題3(第106回看護師国家試験)
思春期に、親や家族との関係が依存的な関係から対等な関係に変化し、精神的に自立することを示すのはどれか。
1.自我同一性の獲得
2.心理的離乳
3.愛着形成
4.探索行動
5.母子分離
自我同一性の獲得とはアイデンティティの確立と同じ意味で、これは思春期の発達課題です。
心理的離乳とは、親などから精神的に自立することをいいます。
愛着形成とは、児が特定の人に対して特別な愛情を抱くことです。
探索行動とは、知らない物事に対して興味を示し、それが何であるかを確かめたり、知ろうとする行動です。
母子分離とは、児が母親から少し離れるだけで不安になって泣いたり、後を追うものをいいます。一般的には生後7か月頃から母子分離があらわれ始め、1歳半頃がピークとなり2歳になるまでには自然と消失します。
よって、答えは2になります。
類題4(第107回看護師国家試験)
思春期にみられる感情の特徴はどれか。
1.情緒的に安定し穏やかになる。
2.思い通りにならないと泣き叫ぶ。
3.親に対して強い愛情表現を示す。
4.依存と独立のアンビバレント〈両価的〉な感情をもつ。
思春期は情緒的に不安定さを抱えます。
思い通りにならないと叫ぶのは幼児期の特徴です。
親に対して強い愛情表現を示すのは、生後半年の特徴です。
思春期は、依存と独立のアンビバレントな感情を持ちます。
よって答えは4になります。
コメント