「インフルエンザ」タグアーカイブ

10代のタミフル解禁 薬剤料が安いのはタミフル後発品

厚生労働省が、5月に10代の患者さんへの投与の再開する方針を決めました。今回の改訂は、今後の診療にどのような影響を与えるのでしょうか。 タミフルは、2001年の発売以降、内服したこどもがマンションから転落するなどの異常行動を認めたため、2007年からタミフルの添付文書に「10歳以上の未成年の患者では、原則として使用を差し控えること」と記載され、10歳代の患者さんには処方されなくなっていました。 10年間、タミフルが処方されて調査データが集積され、科学的な判断をするに足る十分なエビデンスが得られたということで、今回解禁になりました。 また、タミフルの後発品や新しい作用機序の抗インフルエンザ薬、ゾフルーザ(薬剤料4,789円)も3月に発売になり、そういった状況も関連していると指摘されています。 それでは、いままで10代のインフルエンザ患者にどんなインフルエンザ薬が投与されてきたかというと、1回の吸入ですむイナビルが8割以上を占めていました。 1回の治療にかかるイナビルの薬剤料は4,280円とタミフルの2,830円にくらべて高額であり、また、タミフルの後発品となれば、薬剤料は先発品の半額となります。 タミフル後発品のやすさが、今後は、10歳代のインフルエンザ治療に変化を与えるのか、注目されます。   Continue Reading ->

インフルエンザは、OTCの選択に注意が必要です

「風邪を引いた」と思う場合、市販の風邪薬で治そうとする人は多いでしょう。 しかし、「インフルエンザ」の症状が疑われるときは、安易に市販の風邪薬(OTC薬)を選ぶことは控えなければなりません。OTC薬では、インフルエンザの高熱や重い倦怠感に対応できるものが少なく、むしろ、副作用によって重篤な後遺症が残る危険性があります。 なかでも、アスピリンが配合されたOTCは、15歳未満の服用は禁忌です。インフルエンザ罹患の際に服用すると、ライ病症候群という死亡率の高い疾患を発症する恐れがあります。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

インフルエンザと急性心筋梗塞には関係が NEJMの報告から

今シーズンいまだかつてない猛威をふるっているインフルエンザですが、インフルエンザといえば11月ごろから春先に流行する病気として知られています。 冬に増える病気として、ほかによくしられているのが、循環器の疾患です。気候の寒さが刺激となって、寒いころになると循環器の病気の患者さんの具合が悪くなることが経験的に知られています。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

今季、北半球で驚異的大流行のインフルエンザ WHOも注意喚起

冬も真っ盛りになりインフルエンザが、今年は特に猛威をふるっていますね。身近なところでも罹患した、もしくは今現在罹患しているといった方がいるのではないでしょうか? 写真はイメージです。 photo by illust-ac インフルエンザの流行状況 東京都感染症情報センターによれば、都内のインフルエンザ定点医療機関(419か所)からの1月15日~1月21日のインフルエンザ患者報告数(インフルエンザ定点報告)では49.7人/定点(週)まで増加し、過去5シーズン最高の数字となりました。 1月29日~2月4日の定点あたり報告数は、53.23人/定点(週)とさらに増加しています。 厚生労働省がまとめたインフルエンザ発生状況を見てみると、大分県の77.09人/定点(週)をトップとして、全国の保健所地域で警報レベル開始基準値30を超えている保健所地域が511箇所(全47都道府県)、注意報レベルを超えている保健所地域は40箇所(1都1道2府18県)にのぼります。 WHOの報道官もジュネーブで記者会見をおこない、A型のH1N1型とH3N2型、さらにB型のインフルエンザが流行していると伝えています。 今季インフルエンザが大流行となった2つの原因 季節性のインフルエンザの対策としては、ワクチンの予防接種が有効です。WHOでは、流行前のワクチン接種が理想的ですが、流行中のワクチン接種も有益であるとしています。 今年インフルエンザが大流行となったのはなぜなのでしょうか。理由が2つあげられます。 1つは、昨年のワクチンの供給が不足したため、接種が遅れた、もしくは接種できなかった人が多く、インフルエンザに罹患する人が増えたという考え方です。  一説によると、「国立感染症研究所が昨シーズンの流行などを参考に、ワクチンに用いる4種類のウイルスを選び、メーカーが春から製造を始めたが、そのうち一つのタイプがうまく作れず供給が滞った。」といわれています。 いま、日本が行っている有精卵を使ったワクチン製造方法では、量産するまでに半年ほどかかります。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

インフルエンザに伴う異常行動は治療薬が原因? インフルエンザ治療薬について

毎年様々な型のインフルエンザが流行していますが、過去にインフルエンザに罹患したことがあるという方も多いのではないでしょうか。 インフルエンザウィルス photo by wikipedia 一般的にインフルエンザに罹患すると、症状を緩和させるための対症療法と、インフルエンザの原因となるインフルエンザウイルスに対する抗インフルエンザ薬を使用する方法があります。 ですが、この抗インフルエンザウイルス薬に関しては、異常行動との関連性が指摘されており、11月28日づけでイギリスの医療雑誌BMJでも日本のインフルエンザ治療に伴う異常行動の記事の掲載がありました。そのため、一時薬の使用が中止された時期がありました。この異常行動は果たしてこの抗インフルエンザウイルス薬によるものなのでしょうか。   〇抗インフルエンザウイルス薬とは この抗インフルエンザウイルス薬の代表的なものは、オセルタミビル酸塩とよばれるもので、タミフル🄬というお薬が一般的に幅広く知られています。このタミフル🄬はインフルエンザのA型とB型の両方に有効で、症状が出始めてから48時間以内に内服すると効果があります。 過去にタミフル🄬の使用が中止された時期には、この代わりに吸入薬のザナミビル水和物(リレンザ🄬)や、同じく吸入薬のラニナミビルオクタン酸エステル水和物(イナビル🄬)などが使用されることが多く見られ、現在でも幅広く使用されています。 タミフル Continue Reading ->

インフルエンザの合併症 年代によって注意の必要な合併症は?

毎年冬になると流行するインフルエンザ。インフルエンザといえば、高熱や関節痛、筋肉痛、全身倦怠感が主な症状ですが、これ以外にも様々な合併症があるのはご存知でしたか?インフルエンザの合併症は、インフルエンザの罹患によって、体力や抵抗力の低下が起こることで引き起こされると考えられています。とくに小児と高齢者は重症化しやすく、放置すると死に直結する合併症もあるので、注意が必要です。   写真はイメージです。 Continue Reading ->

ドイツからの報告「高齢者のインフルエンザリスク」 インフルエンザへの認識が足りない

[高齢者とインフルエンザ] 冬になると流行するインフルエンザ。高い熱、関節痛、倦怠感などでつらいですよね。人によっては軽く済んでしまうことや症状がほとんどでない場合もあります。 インフルエンザの罹患率をみてみると乳幼児や小学生の罹患率が高く、10歳代後半以降から高齢者まではそれほど変わりはありません。 インフルエンザによる死亡率は乳幼児がやや高く、60歳ぐらいから高くなりはじめて高齢者になればなるほど急激に高くなっていきます。日本では死亡者の80%以上が高齢者です。 高齢者がインフルエンザにかかると、典型的なインフルエンザの症状ではなく「微熱、呼吸器症状、元気がない」といった症状がみられることがあるため気が付くのが遅れる、持病を抱える人が多くみられ持病の悪化につながる、肺炎などの合併症を併発して重症に陥るリスクが高いことから十分対応が必要になります。 インフルエンザと高齢者のリスクについて、2017年8月にドイツの「ArzteZeitung」に恐るべき高齢者のインフルエンザリスク Continue Reading ->

南インドに生息するカエルの粘液からインフルエンザに効果のある成分が見つかった?

毎年冬になると流行するインフルエンザですが、近年では様々なタイプのインフルエンザが出現しているため、薬剤耐性のあるウイルスも存在しています。 今回、南インドに生息するカエルからインフルエンザウイルスに直接作用する可能性のある成分が発見されました。 成分の名前はウルミン   photo by Wikipedia 今回見つかったインフルエンザウイルスに効果のある成分の名前は「ウルミン」です。成分の形がインド武術のカラリパヤットで使用されるウルミという武器に似ていることからウルミンと呼ばれています。 ウルミンはヒトの赤血球には無害ですが、インフルエンザウイルスのみに効果があることが分かっています。 ウイルスに直接作用できるため、ワクチンに応用した場合は従来のウイルスの増殖を抑えるワクチンよりも効果を発揮する可能性が考えられています。 ウルミンがインフルエンザウイルスに作用する仕組み ウルミンの研究は、アメリカのエモリー大学の研究者がマウスを使って実験しました。 ウルミンは、A型インフルエンザの「赤血球凝集素(HA)」というウイルスの表面から突き出しているくぎ型のウイルスタンパク質を標的としています。 いままで、HAに対する抗ウイルス剤はHAに作用し、ウイルスが細胞内に侵入し増殖することを防ぎます。研究者たちは電子顕微鏡を用いてウルミンを観察したところ、ウルミンはウイルスの増殖を防ぐのではなく直接的にウイルスに作用することを確認しました。 なぜウルミンがウイルスに直接作用できるのか研究者たちは真相を突き止めていませんが、ウルミンがHAに結合した後、粒子の表面に静電気力を働かせて作用しているのではないかと考えています。 ウルミンの活用への期待 ウルミンは、実際に実験用のマウスをインフルエンザウイルスの感染から守ることにも成功しており、インフルエンザの抗ウイルス治療に貢献できる可能性が考えられています。 しかし、ウルミンの成分がどのように働くかまだ解明されていない点もあるため、さらに研究を続けていく必要があります。 一部の海外メディアでは「今後はインフルエンザの予防接種が必要なくなるかも知れない」とも報じていることから、ウルミンの活用に期待が高まっています。 参照:Immunity Continue Reading ->