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統合失調症の新機序薬 ブレクスピプラゾール(商品名;レキサルティ)

統合失調症は、脳内の情報伝達がうまく働かなくなることで思考や感情、行動をひとつにまとめる能力が長期にわたって低下する精神疾患です。10代後半から20代に発症することが多く、およそ100人に1人弱が罹患する決して珍しくない疾患です。 統合失調症とは 統合失調症は、大きく分けて陽性症状と陰性症状に分けられます。 陽性症状は、本来あるはずのないものがあらわれる症状で、幻覚や妄想が特徴的なものとしてあげられます。本人を批判する内容の声や監視しているような内容の幻聴が聞こえたり、だれかに見られている、悪口を言われているなどの妄想がよくみられます。 そのほか、だれかに支配されていると感じる自我意識の障害や、まとまりのない会話や行動になる思考障害、興奮したり奇妙な動きをとる行動異常などがみられることもあります。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

自閉症スペクトラム障害と統合失調症の見分けは難しい!事例を挙げて解説します

自閉症スペクトラム障害(ASDと略されます)は65~100人に1人、統合失調症は100人に1人の発生率と言われており、どちらも珍しくありません。また、インターネットや書籍から多くの情報が得られるようになっており、注目度としては高いものと言えます。 自閉症スペクトラム障害と統合失調症はまったくの別物ですが、時に見分けが難しく、医師も診断に迷うことがあるのが現状です。まずは、自閉症スペクトラムと統合失調症の主な症状を紹介します。   自閉症スペクトラム障害とは 自閉症スペクトラム障害は、発達障害のひとつであり、以前の診断基準では、自閉症やアスペルガー症候群など、複数の障害に分けられていました。現在では、これらを統合したものが「自閉症スペクトラム障害」となっています。 主な症状には、「社会性の障害」、「コミュニケーションや言葉の障害」、「限定的な興味・こだわり」、「想像力の乏しさ」といったものがあります。これらは、対人関係の築きにくさや熟語の不自然な使い方、興味のあるものへの執着の強さ、相手の意図を察せないなどとして日常生活に表れます。   統合失調症とは 統合失調症は、以前は精神分裂病と呼ばれていました。思考や感情、行動をまとめる力が低下します。 主な症状には、「幻覚」、「幻聴」、「自閉」、「感情の平板化」、「被害妄想」などがあります。これらは、見えるはずがないものが見えたり、聞こえたり、引きこもりがちになったり、感情が乏しくなるなどの症状として表れます。また、「盗聴されている」などの妄想的な発言をすることがあります。 一見まったく違う症状にみえますね。では、どのようなところに見分けの難しさがあるのでしょうか。 写真はイメージです。 photo Continue Reading ->

10代の引きこもりは要注意!原因は見えるところだけじゃありません

「引きこもり」 「統合失調症」 これら2つの言葉を知っている方は、多いのではないでしょうか。どちらもテレビで特集が組まれ、耳目をあつめています。 特に、統合失調症は、発症率が100人に1人と言われ、決して珍しくない病気です。 では「引きこもり」と「統合失調症」を関連付けて考えたことがある方はどれくらいいるでしょうか。もしかしたら、ほとんどの方が頭に「?」を浮かべたかもしれません。 それもそのはずです。統合失調症の中でも、わかりにくいとされている「陰性症状」が引きこもりに関連している場合があるからです。 統合失調症の症状 「考えていることが筒抜けになっている」 「〇〇さんがそこにいる」 「馬鹿って言われてる」   これらの、あるはずがないものが見えたり(幻覚)、聞こえるはずがないものが聞こえる(幻聴)症状は、統合失調症の中で最も取り上げられているもので、「陽性症状」と呼ばれます。 みなさんは、熱が上がったり、咳が出たら「風邪かな?」と疑いますよね。普段「ないものがある」症状はわかりやすく、発見しやすいのです。 一方で、意欲減退、自分の内側に閉じこもってしまう自閉、感情が乏しくなる感情の平板化は「陰性症状」と呼ばれ、「あったものがなくなる」わかりにくい症状です。   15歳A君の例   では、「陰性症状」がどれくらいわかりにくいのか架空のエピソードを挙げて説明します。   A君は15歳の高校1年生です。元々おとなしい性格のA君は、入学早々、友人関係でつまずきました。そのおとなしい性格をからかわれ、いじめに発展してしまったのです。 夏休みを目前に、A君は学校へ行かなくなり、自室にこもるようになりました。両親が理由を聞くと「いじめられた」とA君は話しました。もうすぐ夏休みに入るし、学校から離れることで落ち着くなら、と両親は不登校を許可します。夏休みに入ると、次第にA君は自室で過ごす時間が多くなり、カーテンも閉め切るようになりました。   さて、このエピソードを読んで「統合失調症だ!」と疑えるでしょうか。 「いじめが原因だ」と思いますよね。   エピソードの続きです。 夏休みが終盤に差し掛かった頃、A君は両親と一緒にリビングで夕食をとっていました。そこでテレビをみてこう言うのです。   「僕のこと放送してる!!!」   両親は、異変に気付き、精神科を受診しました。診断は「統合失調症」でした。   解説   「僕のこと放送してる」と言った時には「陽性症状」が表れていました。しかし、カーテンを閉め切る生活を始めた頃には、すでに「陰性症状」である自閉が表れていたのです。 いじめのように、引きこもっても不思議ではない背景があると、「陰性症状」は余計にわかりにくくなります。 写真はイメージです。 photo Continue Reading ->