こどもがかかりやすい急性中耳炎とは?

中耳炎は小児におこりやすい病気のひとつで、特に乳幼児に多く見られる耳の病気です。中耳炎はいったいどのようにして起こるのでしょうか。中耳炎の症状や、なってしまったときの対処法などを詳しくご紹介します。


写真はイメージです。 photo by photo AC

〇中耳炎とは

まず耳は構造として外耳・中耳・内耳の3部分からなります。このうち耳の穴から鼓膜までを外耳、三半規管や蝸牛といった聴覚や平衡感覚を司る器官を収めている部分を内耳、そして外耳と内耳の間を中耳といいます。ここには鼓室とよばれる空間があり、中耳は鼓室を含めた鼓膜の内側の構造のことを指します。そしてここに何らかの原因で炎症が起こったものが中耳炎です。

通常鼓室内は無菌空間となっていますが、鼻と耳管という管でつながれており、ここから菌が侵入することで鼓室内に菌が繁殖し、感染することで炎症が起こると考えられています。

 

〇中耳炎の症状と対応

中耳炎の症状としては耳の痛みや聞こえにくさ、耳だれ、そして発熱があげられます。これらは中耳に炎症が起こることで鼓膜が腫れ、膿がたまってしまうことで起こります。


写真はイメージです。 photo by illust AC

まず耳の痛みがある場合は、耳の周りを冷やすことが効果的です。軽症であれば消炎鎮痛剤や抗生物質の内服を行います。鼓膜の腫れがひどい場合は、鼓膜切開をして膿を排出することで痛みや聞こえにくさが軽減することが多いようです。

また耳だれがあるときは綿球などを耳の穴に当てるようにして、たれるのを抑えましょう。この時綿球は穴の中に入れるのではなく、当てるのがポイントです。1cmほどの綿球を耳の穴に当て、テープなどで固定するとよいでしょう。そして汚れたらその都度交換するようにします。

 

〇日常生活で気を付けること

中耳炎は鼻炎などから移行することが多く、鼻のかみ方が悪いと細菌を耳へ押し込んでしまうことがあります。そのため、鼻をかむときは一方の鼻を押さえて片方ずつゆっくりとかむこと、そして強くかみすぎないことがポイントです。

また中耳炎はきちんと治療すれば完治する病気ですが、途中でやめてしまうと慢性中耳炎や反復性中耳炎などに移行してしまうことがあるため、症状が軽くなったからといって自己判断して治療をやめず、きちんと最後まで診てもらうことが大切です。


写真はイメージです。 photo by illust AC

また入浴は基本的には軽く入る程度にして、耳に水が入らないように気を付けましょう。発熱がある場合は入浴は避けた方がよいですよ。

 

〇まとめ

急性中耳炎は、小学校に上がるまでに約60~70%の子どもがかかるといわれるほど小児に多く、特に3歳以下の子どもにかかりやすいのが特徴です。ですがきちんと治療することで完治する病気でもあります。早期であれば治療をすることで10日~2週間ほどで完治します。そのため中耳炎を疑ったら早めに病院へ行き、きちんとした治療を受けましょう。

 

 

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