災害に備えて 津波肺炎という病気をごぞんじですか?


(C)Hipohige.com

みなさんは津波肺炎という病気を聞いた事がありますか?

通常の肺炎は、医療機関のなかで感染する院内肺炎とふだんの生活のなかで感染する市中肺炎、高齢者や飲み込みの悪い人が誤嚥して引き起こす誤嚥性肺炎などに大別されます。

津波肺炎とは

津波肺炎は、地震後に発生した津波で海水が町中へ流れ込み、海中の有機物や泥、津波が巻き込んだ瓦礫や油などの化学性物質や病原菌が気道のなかに入り込んで引き起こされます。

2004年のスマトラ島沖を震源とする津波被害で確認され、多くの被災者が溺水による誤嚥から肺炎症状を呈しました。

患者の多くから単体では無く、様々な菌が確認されたため津波に起因するさまざまな原因が重なって起こる肺炎として、津波肺炎と名づけられました。

この津波肺炎は、2011年に起こった東日本大震災に伴う津波被害で、幸いにして津波そのものから難を逃れる事ができた被災者の方のなかにも認めています。

津波肺炎の原因と治療

津波肺炎の発症には、津波が運んでくる海中や土壌など様々な場所に生息している多種多様な菌や微生物が関わっています。治療には、感染している菌に合わせた複数の抗菌薬が投与される事が一般的です。

近年、東日本大震災や熊本地震のように大規模な災害が発生するとともにクローズアップされる防災に対する啓蒙活動と震災関連死ですが、被災地で行える医療にはマンパワーや医療物資の限界があります。

少しでもこういった病気の理解を深め、今後いつ起こるかわからない災害に備えることが大切になってきます。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました