米国ジカウィルスのワクチン 実用化に向けて第2相試験開始

 

ジカ熱を引きおこすジカウィルスは2016年の初頭から南米大陸で流行り、世界保健機関(WHO)から緊急事態宣言が出される騒ぎにまで発展しました。

流行時期にリオオリンピックがあり、渡航者にも注意喚起されて印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

ジカウィルスとは

Zika virus – causes, outbreak, symptoms & pathology

ジカウィルスは蚊によって媒介されるウィルス性疾患で、感染者の8割の人には、ほとんど症状が現れず、残りの2割の人に軽度の発熱、発疹、結膜炎、筋肉痛、全身倦怠感、頭痛が現れます。

今のところ有効なワクチンや治療法は無く解熱剤の使用や安静といった対処療法が中心となります。

アメリカでジカウィルスの第2相試験が進行

アメリカ国立アレルギー・感染症研究所はワクチンの開発に伴う第2相試験をアメリカ、メキシコ、ブラジル等の11カ所の国と地域で行うと発表しました。

第1相試験では、少人数のボランティアに投与してジカウィルスのワクチンが安全で、ジカウィルスの中和抗体反応を誘導できることを示しています。

今回の第2相試験では、ワクチンの安全性とワクチンによる免疫応答の変化を評価し、ワクチンが効果的にジカウィルスの感染を防げているかを検証します。

この第2相試験は順調に進めば年内にも最初の結果が得られ、2019年には終了する見通しだと伝えています。

胎児への影響が指摘されている


紫の地域でジカウィルスの発生が確認されています。

ジカ熱については感染そのものによる死亡例はありませんが、妊娠中にジカウィルスに感染することで、胎児の小頭症といった新生児奇形のリスクと関連があると言われています。

ジカウィルスに対するワクチンの開発がすすみ、妊娠女性や新生児の健康を守り、感染の拡大を防げるのではないかと期待されます。

参照:アメリカ国立アレルギー・感染症研究所

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