「全身性エリテマトーデス」タグアーカイブ

ベリムマブ 「既存の治療法では効果が不十分な全身性エリテマトーデス」の適応で承認

全身性エリテマトーデスは、日本に6~10万人の患者さんがいると言われており、難病に指定されている自己免疫疾患です。ステロイドや免疫抑制剤などを用いた治療法により治療成績は向上していますが、さらに有効で安全性の高い治療薬をもとめて日々研究がおこなわれています。 全身性エリテマトーデスとは 全身性エリテマトーデスは、身体のさまざまな場所や臓器に多くの症状をひきおこします。20~40歳代の女性にみられることが多いのが特徴です(男女比1:9)。 多くの患者さんに、発熱や易疲労、食欲不振などの全身症状や、関節の腫れや痛みがみられる関節症状、蝶型紅斑などの皮膚症状がみとめられます。そのほか、患者さんにより発現する症状や障害は異なりますが、腎臓や肝臓、神経などさまざまな臓器障害や、血球異常がみられる場合もあります。 全身性エリテマトーデスのおもな症状 Continue Reading ->

ループス腎炎治療 10の誤解ー患者と一緒に病気と向き合う姿が今を変える

治療法が日々、新しく開発されている毎日。医学の進歩は目覚ましいものですが、新しく発見される病気も数多くあります。自己免疫疾患の1つである膠原病。主に女性が罹患する率が高く、炎症など様々な症状を引き起こします。 比較的新しい病気でまだわかっていないことも多く、難病指定されている全身が倦怠感に襲われ、炎症が起こる全身性エリテマトーデスという病気が腎臓に起こるとループス腎炎になると言われています。 ループス腎炎の10の誤解とは ループス腎炎は、微熱、血尿、むくみ、また腎機能の低下から腎不全に進行することもあります。ループス腎炎の治療には副腎皮質ホルモンや免疫抑制剤の薬物治療が行われていますが、2013年にループス腎炎に10の誤解があるとして、AMERICAN Continue Reading ->

ミコフェノール酸モフェチル(©セルセプト)のループス腎炎への適応追加

写真はイメージです。 photo by Wellcome Images 私たちの周りには、細菌など身体にとって異物となるものがたくさん存在しています。その異物から身体を守るために重要な働きをしているのが免疫系です。免疫系には様々な細胞が関わり、常に私たちの健康を守っています。 しかし、時として免疫系が自己を異物として認識し、自身の身体を攻撃してしまうことがあります。このとき、生体内には身体の構成成分に対する抗体が発現しています。この自己抗体が原因となり免疫系が自己を異物として誤認識し、自己免疫疾患が発症すると考えられています。 いくつかの自己免疫疾患が存在し、自己抗体の種類により症状や発現部位が異なります。全身性エリテマトーデスも、この自己免疫疾患のひとつです。 全身性エリテマトーデスとは 全身性エリテマトーデスでは、多くの場合、細胞の核成分に対する自己抗体が検出されます。発熱や倦怠感などの全身症状や関節炎などの関節症状、顔にできる赤い蝶型紅斑などの皮膚症状がほとんどの患者さんでみられます。 また、これらの症状に加えて様々な臓器や血管の障害が発生することも知られています。その中でも腎障害は合併しやすいと言われており、全身性エリトマトーデスにより腎障害があらわれる疾患をループス腎炎と呼びます。 ループス腎炎では血尿やタンパク尿がみられ、腎障害の程度によっては透析が必要となることもあります。ループス腎炎の治療は基本的にステロイド薬が用いられ、症状により服用するステロイドの量が決められます。ステロイド服用だけでは十分な効果がみられない場合やステロイドの副作用が強い場合には、タクロリムスやシクロスポリンAなどの免疫抑制剤が用いられることがあります。 ループス腎炎のあらたな治療薬 ループス腎炎に用いられる薬は前述したようにいくつかありますが、最近ではセルセプト(ミコフェノール酸モフェチル製剤)がループス腎炎の追加適応を取得しました。 セルセプトはこれまで臓器移植後の拒絶反応の抑制などに用いられてきた薬で、免疫抑制作用を有します。免疫に関わるT細胞やB細胞の合成を選択的に阻害し、増殖を抑制することで効果をあらわします。 ループス腎炎の治療には原則としてステロイド薬と併用して用います。 セルセプトを服用する上で注意しなければいけないことはいくつかありますが、妊娠を避けることもそのひとつです。セルセプトは流産や催奇形性が確認されており、服用前に妊娠していないことを確認することや服用中は避妊を徹底し、定期的に妊娠検査を行うことが必要となります。妊娠を希望し服用を中断した場合にも、服用後6週間は避妊を徹底することが必要となります。 セルセプトは免疫を抑制する薬のため、症状の改善に効果がある一方で、感染症のリスクが高くなります。日頃から感染症の予防に取り組み、もし体調の異変を感じたら受診することが必要です。また、感染症の他にも下痢症状や出血、貧血などの症状が出ることがあり、これらの症状が出た場合にはすぐに受診することが推奨されています。 治療の選択肢が増えたことにより、より患者さんに合った治療を選択することができるようになりました。今後も新しい治療薬の開発などにより、より効果的な治療法が誕生することが期待されます。 Continue Reading ->