日々何事もなく生活できれば幸せですが、時には精神的に大きなショックを受けて心にダメージを負ってしまうこともあります。
そういう時は誰でも深く落ち込んで自分の殻に閉じこもってしまいたくなるものですが、いち早くショックから回復して辛いことを忘れてしまいたいですよね。
レジリエンスとは
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この精神的ダメージからの回復には、レジリエンスが関係しているといわれています。
レジリエンスとは精神的な回復力や防御力という意味を持ち、レジリエンスが高いと精神的なダメージを受けにくくなり、
精神的なダメージを受けても立ち直りが早くなります。また、精神疾患にもかかりにくくなります。
資質的レジリエンスと獲得的レジリエンスがある
レジリエンスには、資質的レジリエンス要因と獲得的レジリエンス要因の二種類があります。
資質的レジリエンス要因は、楽観性、統御力、行動力、社交性といった先天的に個人が持ち合わせている能力的な部分で、
獲得的レジリエンス要因は、問題を積極的に解決しようとする志向性、自己理解、他者心理の理解といった様々な経験を重ねることで身につけていくことのできる部分です。
レジリエンスを高める方法
アメリカ精神医学会ではレジリエンスを高める10の方法(原文英語)を提唱しています。
親戚や友人らと良好な関係を維持する。
危機やストレスに満ちた出来事でも、それを耐え難い問題として見ないようにする。
変えられない状況を受容する。
現実的な目標を立て、それに向かって進む。
不利な状況であっても、決断し行動する。
損失を出した闘いの後には、自己発見の機会を探す。
自信を深める。
長期的な視点を保ち、より広範な状況でストレスの多い出来事を検討する。
希望的な見通しを維持し、良いことを期待し、希望を視覚化する。
心と体をケアし、定期的に運動し、己のニーズと気持ちに注意を払う。
すべての人がより効果的にレジリエンスを高める方法は
レジリエンスは、経験を重ねれば誰でも簡単に高められるものと考えられていますが、
うまれつき重篤な障害、慢性的な病気、精神的な病気に関する遺伝もっている人には、元々持ち合わせているレジリエンス要因がすくなく、
後天的にレジリエンス要因を身につけさせようとしても難しい場合があると考えられています。
今後の課題としては、生まれつき持つレジリエンス要因とそうでない要因を明らかにし、どんな人にも効果的にレジリエンスを高める方法が求められています。
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