健康で長生きする秘訣?特定健康診査と各種がん検診 あなたはちゃんと受けていますか?

日本人が亡くなる原因で最も多いのはがん。それ以降は、心臓の病気、肺炎、脳血管の病気が続きます。
心臓・脳の病気は、喫煙、飲酒、肥満といった生活習慣を改めることで、発症を減らすことができると言われています。

そこで日本では、生活習慣病(メタボリック・シンドローム)の予防を意識した生活ができるよう、特定健康診査を受けられる仕組みが整っています。

特定健康診査は、40歳〜74歳の保険加入者であれば誰でも受けることができます。

同様にがんに関しては、市町村が各種がん検診を行うことを推奨しています。会社勤めの人は、企業の保険組合で実施していることもあります。

特定健康診査を受けてわかること

特定健康診査では、問診・診察・計測・血圧測定・採血・採尿などが行われます。

問診では、あらかじめ記入した問診票をもとに病気の可能性がないかどうかを、医師が判断します。問診票の項目は、今までにかかったことのある病気・飲んでいる薬・血縁者がかかった病気・普段の生活習慣などが主になります。

診察では、医師が直接聴診器をあて、異常がないかを確認します。


写真はイメージです。 photo by WIKIMEDIACOMMONS

身長・体重・腹囲を測って肥満度をチェックし、血圧測定も必ず行います。

採血では、中性脂肪・LDLコレステロール・HDLコレステロールの値で血液中の脂質の多さを、AST・ALT・γ-GTPの値で肝機能に異常がないかを、血糖・HbA1cの値で糖尿病の危険性を確認します。

尿を採ってタンパク質や糖が出ていないかをチェックし、腎臓の機能が正常かどうか、糖尿病の危険性はないかなど確認します。

これらの検査のほかに、必要と判断された人には貧血や心電図などの検査が追加されることもあります。

特定健康診査を受ける時の注意点

特定健康診査は、医療保険者が実施するので、受診の資格があるのかどうかを確認するために、保険証の提示を求められることがあります。保険証は必ず持って行きましょう。

また、血液検査前の食事が、一部の結果に影響をあたえるため、食事の指示を検査をうける施設に確認してください。

毎日飲んでいる薬がある場合は、当日の朝飲んでよいかどうかを予め医師に確認しておくと安心です。

特定保健指導により生活習慣改善サポート

上記の特定健康診査で生活習慣病の危険性が高いと判断された場合、特定保健指導を受けることになります。

特定保健指導とは、医師や保健師・管理栄養士が生活習慣のアドバイスをすることにより、生活習慣病の発症を防ぐものです。


写真はイメージです。 photo by flickr

生活習慣病発症の危険性がどれ位高いのかによって、動機づけ支援・積極的支援が行われます。

動機づけ支援では、面談によって受診者本人が生活習慣の問題点を自覚するよううながします。今後、生活習慣病にならないためにはどうすべきか、目標を立てるサポートをして、生活習慣が改善できているかを確認します。

積極的支援では、上の動機づけ支援に加えて、行動計画を作り、長期的に面談や電話、メールで連絡をとって、生活習慣の改善をうながしていきます。

がん検診の種類

がん検診は、胃がん検診・肺がん検診・大腸がん検診・乳がん検診・前立腺がん検診・子宮がん検診があります。

胃がん検診では、胃X線検査または胃内視鏡検査を行い、がんの可能性の有無を判断します。施設によってできる検査は異なりますので、確認してください。

肺がん検診では、肺のX線検査を行います。
また、50歳以上で喫煙量が一定の基準を上回っている人を対象に、喀痰細胞診検査が行われることもあります。

大腸がん検診では便潜血の検査をおこない、便に血液が混じっていないかを調べます。

乳がん検診ではマンモグラフィ(乳房X線検査)を行います。

前立腺がん検診では、採血で前立腺特異抗原(PSA)を測定します。

子宮がん検診では子宮頸部細胞診を行います。

これらの1次検診で要精密検査となった場合は、より詳しい検査を医療機関で受け、がんかどうかの精密検査を受けることになります。


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特定健康診査・各種がん検診で予防を

生活習慣病は、意識を持っていれば防げる場合があります。普段から食事や行動に気をつけ、健診をうまく活用していくことで、より健やかな生活が望めます。

がん検診で、より早くみつけることで、より効果のある治療が行える場合があります。初期の段階では、自覚症状がない場合もありますが、がん検診を受けることで、症状のないうちから早期に発見することが期待できます。

 

 

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