続きです
71 Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配色サービスを利用している。
現時点でのAさんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。
- 窒息
- 転倒
- 熱傷
- 徘徊
要介護1は、歩行が不安定で、食事や排せつなどの生活動作に部分的な介助が必要な状態であることが、一つの基準となっています。
よって答えは2になります。
72 Aさん(77歳、男性)は、脳梗塞による左片麻痺があり、右膝の痛みにより立位が困難である。端坐位で殿部をわずかに持ち上げることはできる。妻(77歳)は小柄で、体格差のある夫の移乗の介助に負担を感じている。
Aさんのベッドから車椅子への移乗の際、妻の介護負担を軽減する福祉用具で適切なのはどれか。
- 歩行器
- ベッド柵
- 電動介助リフト
- トランスファーボード
トランスファーボードは、被介助者がある程度座位を保つことができ、かつ、立位移乗を行うには重介助という方が、適しています。トランスファーボードを使用することでお尻を滑らせるだけで移乗ができます。
よって答えは4になります。
73 Aさん(82歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1。日中は車椅子に座っていることが多い。Aさんの仙骨部に発赤があるのを発見したため、訪問看護師は妻にAさんへの介護方法を指導することにした。
妻に指導する内容で正しいのはどれか。
- 「仙骨部をマッサージしましょう」
- 「夜間は2時間毎に体位変換をしましょう」
- 「時々お尻を浮かすよう声をかけましょう」
- 「車椅子に座らせるときは円座を使いましょう」
発赤のできた部位の血行を良くしようとマッサージすると、皮下組織の損傷の原因となるので、マッサージは禁物です。
従来、高齢者の褥瘡予防のために、昼夜を通して、おおむね2時間ごとに1回の体位変換が必要と言われていましたが、夜間の体位変換は安眠を妨げ、介護者の負担にもなるため、体位変換の間隔は延長することができると考えます。
時々、お尻を浮かすことで除圧することができます。
円座はその形状から穴の開いた部分では体圧は軽減されるが、周辺部に体圧・ずれ力が強く働くため、褥瘡予防には使わないことが推奨されています。
よって答えは3になります。
74 地域包括ケアシステムにおける支援のあり方で、「互助」を示すのはどれか。
- 高齢者が生活保護を受けること
- 住民が定期的に体重測定すること
- 要介護者が介護保険サービスを使用すること
- 住民ボランティアが要支援者の家のごみを出すこと
1は公助、2は自助、3は共助、4は互助になります。
家族・友人・クラブ活動仲間など、個人的な関係性を持つ人間同士が助け合い、それぞれが抱える生活課題をお互いが解決し合う力を互助といいます。
よって答えは4になります。
75 医療提供の理念、病院・診療所等の医療を提供する場所、その管理のあり方を定めたのはどれか。
- 医療法
- 医師法
- 健康保険法
- 保健師助産師看護師法
医療法は、病院・診療所・助産所の開設・管理・整備の方法などを定める法律です。
医師法は、医師全般の職務・資格などを規定する法律です。
健康保険法は、労働者及びその被扶養者の業務災害以外の疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関する医療保険給付等について定めた法律です。
保健師助産師看護師法は、保健師・助産師及び看護師の資質を向上し、医療及び公衆衛生の普及向上を図ることを目的とした法律です。
よって答えは1になります。
続き
コメント