神経言語プログラミングNLPー円滑なコミュニケーションのために

相手の視線や表情で、本当か嘘かが分かる。日常的に使われている心理学ですが、このように表情やしぐさから相手の感情や伝えたいことを読み取ることは、コミュニケーションを重要視する社会生活において大切なことです。


写真はイメージです。 photo by geralt

伝える側の的確な言葉の使い方や表現方法は、信頼関係を作る場合に大きく影響します。本来であれば、理解から実践まで長い時間を要する専門的な技術を、誰もが習得し実用できるようにしたのが、Neuro Linguistic Programming・NLP神経言語プログラミングです。

NPLと三人の専門家

他人とのコミュニケーション、人の潜在能力を引き出す、直面している問題の解決、これらをいかに効果的におこなうかに着目した、カリフォルニア大学のジョン・グリンダーとチャード・パンドラーによって神経言語プログラミングは作られました。

作成にあたり、3人の著名な心理療法家、催眠療法のミルトン・エリクソン、家族療法のバージニア・サティ、ゲシュタルト療法のフレデリック・パールズを訪れ、彼らの言動や対応パターンを分析し、誰もが実践できるツールとしています。

もともとはブリーフセラピーなどの心理療法やカウンセリングの分野で急速に広まりましたが、その高い効果はスポーツや教育、ビジネスと幅広い分野に注目されています。

NLPの実例と活用法


1989年イタリアオープンのアンドレ・アガシ選手 photo by Wikipedia

神経言語プログラミングで身に付ける内容としては、短期間に信頼関係を築く方法や自分をコントロールする方法、成功者に共通するパターンの認識、自分および他者の問題解決などです。

ほかにも、他者に対する影響力を高めるという項目があり、政治家の演説に活用されています。

スポーツの世界ではNLPを学んだメンタル・トレーナー、アンソニー・ロビンズが、テニスプレーヤーのアンドレ・アガシ選手を担当し、成績不振から世界ランク1位に復帰させた話が有名です。

円滑なコミュニケーションのために

普段の社会生活におけるNLPとはどのようなものでしょうか。さまざまなカテゴリーがあるため、部分的な活用例を見ていきましょう。

人は経験して受けた刺激を分類し脳に記憶します。この記憶に基づき次の経験に対処しますが、

最初の記憶が間違った分類をしていると、後の対処も不適切になります。


写真はイメージです。 photo by Yuu_Khoang

よく空気が読めないと表現しますが、これはNLPのキャリブレーションの活用で対応が可能です。

キャリブレーションとは、非言語からの情報を読み取り判断をします。視線やしぐさ、声のテンポやトーン、手や足を組むなどの挙動から相手のメッセージを判断します。このメッセージは、相手から無意識に発せられていることが多いですが、訓練により読み解くことは可能です。

読み解くことで適切な対応が可能となり、相手に安心感を与えます。結果として、より深い信頼を得られることになります。

信頼関係を構築するには、円滑なコミュニケーションは必須です。先に挙げたメッセージを読み解くキャリブレーション、相手の話すペースや感情の起伏に合わせるペーシングなど、NLP技術を用いることで、コミュニケーションは向上し、強固な信頼関係が期待できます。

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