風邪のひきはじめに葛根湯 7種類の生薬が配合されています

[風邪のひきはじめに葛根湯]

風邪のひきはじめに葛根湯と耳にしたことはありませんか。また、漢方薬と言うと葛根湯を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

葛根湯の「葛根」はクズの根のことですが、葛根(カッコン)以外に、麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)、芍薬(シャクヤク)、甘草(カンゾウ)、大棗(タイソウ)、生姜(ショウキョウ)の7種類の生薬が使われています。


写真はクズ photo by Wikipedia

葛根湯は「身体を温める、代謝を良くする、発汗を促す、筋肉の緊張緩和する」などの作用があります。その作用により、代謝が良くなり、身体が温まることが、免疫機能の活性化につながります。

[葛根湯の用い方は]

葛根湯が効かないと耳にしますが、本来、漢方薬は個々の体質、その時の病状、生活環境などから処方されます。ですので、葛根湯にも用いるタイミングと葛根湯があう体質があります。

葛根湯を用いるタイミングは風邪のひきはじめです。特に、「ぞくっ」とするような寒気、発熱、筋肉痛の症状がではじめた風邪に有効です。また、「体力があって暑がり」のように代謝が活発な人に葛根湯の効果が期待できます。


photo by WIKIMEDIACOMMONS

熱がでない風邪、ひどく発汗している風邪、寒気がなく、喉の痛みや体のほてりがある夏の風邪、風邪をひいてから数日経っている場合、「身体が冷えている、食が細い」ように代謝が活発でない人は効果が期待できません。

風邪には葛根湯とイメージがありますが、身体を温め、筋肉をほぐす作用があるので「肩こり」や「肩こりを原因とする頭痛」、葛根湯の「葛根」の乳汁の分泌を促進させる作用で乳腺の詰まりによる痛みや熱などが和らぐので「乳腺炎」にも有効です。

この他に、結膜炎、中耳炎、歯肉炎、扁桃炎などの炎症性の疾患や身体の表面に現れる湿疹、蕁麻疹にも効果があるとされています。

服用の仕方は、多くの漢方薬と同じように、食間、食前です。葛根湯は身体を温める作用あるので、水で服用しても構いませんが、より、効果を高めるためには、茶碗1杯の温かいお湯で服用します。顆粒ものなら、お湯で溶かして薬湯のようにして服用するのもいいでしょう。

[用法・容量を守った服用を]


写真はイメージです。 photo by ajale

葛根湯は薬局でも簡単に手に入り、風邪のひきはじめやほかの疾患にも有効な漢方薬です。たいへん、用いやすい漢方薬といえます。だからこそ、用法、用量を守って服用して下さい。

葛根湯を服用し、おかしいと感じたら、服用を中止して、薬剤師、お医者さんに相談しましょう。また、漢方で用いられる風邪薬は、葛根湯だけではなく、20~30種類あります。自分の体質、風邪の症状にあった風邪薬を用いることも必要です。

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