要注意!若い女性も悩ます更年期障害

更年期」は、全ての女性に訪れる、節目の一つとされています。閉経する年齢の約前後10年の時期を示していて、長年分泌されてきた女性ホルモン(エストロゲン)が急減し、アンバランスな状態になり、身体が環境に慣れるまでの移行期間であると言われています。「私はまだ閉経する歳でもないし、もっと先の話」と、若い時期に更年期障害について考える女性は、ほとんどいないのではないでしょうか。しかし、近年、20~30歳代に更年期症状が出現する「若年性更年期障害」が増加しているのです。芸能人では、31歳から5年間にわたり、若年性更年期障害を患っていたと、元グラビアアイドルの川村ひかるさん(37)が告白し、2016年に話題となりました。


写真はイメージです。 photo by Wikipedia

若年性更年期障害とは

生理不順・顔のほてり・イライラ・冷え・頭痛・だるさ・疲れ・不眠などの、更年期障害の症状が、まだ閉経には程遠い、20~30歳代の女性に現れるというものです。若年性更年期障害は、ストレスや無理なダイエットを行うことで、食生活や不規則な生活につながり、卵巣のホルモンバランスが乱れて起こります。また、喫煙も一つの因子とされています。

原因は

若年性更年期障害の原因は、さまざまなものですが、近年、特に多いのはダイエットによる急激な体重減少や、不規則な食生活によるものです。急激な体重減により、身体は栄養失調状態に陥ります。そのため、身体は栄養状態を優先させてしまい、月経が止まってしまうということが起こります。そして、反対に肥満の状態でも、ホルモンバランスの乱れによる生理不順が現れる場合もあるのです。その他にも、睡眠不足や喫煙もホルモンバランスを乱し、結果、若年性更年期障害引き起こしてしまう危険性があります。31歳という若さで、若年性更年期障害を患った川村ひかるさんは、子宮内膜症の治療のため、長年服用していたピルを中止した際、ホルモンバランスが乱れてしまったことが原因だったそうです。さらに、仕事のプレッシャーによるストレスも、大きく関わっていたと言われています。

治療方法

若年性更年期障害になるには、子宮の病気など必ず原因があります。治療の際には、まずその根本的な原因を突き止め、治療する必要があります。もし治療を行ったとしても、長期放置していたことによって、早期閉経に繋がったりと症状の改善どころか、悪化してしまう危険性もあるのです。治療方法としては、原因により異なりますが、その人の状態に合わせて、減少した女性ホルモンを補充する、ホルモン補充療法や食事制限・漢方を用いる方法が行われます。「普段から生理不順だし」「まだ若いから」と安易に考えるのではなく、そこから更なることが起こりうるかもしれないと考え、まずは産婦人科を受診することをおすすめします。

若年性更年期障害への理解


写真はイメージです。 photo by pixabay

社会では、更年期障害と同じく、周囲の人には理解されにくい病気です。生理痛の場合でも、辛い症状を理解してもらえなかったり、辛い思いをする女性は数多く存在します。そして、若年性更年期障害を患う女性は、「最近どうもイライラする」「うつっぽい」と、常に不安な状態に置かれています。そのことによって、仕事や家庭など、周囲の人との関係もうまく構築できなかったりと、さまざまな困難が生じてしまうのです。まずは、自分自身の症状が性格ではなく、病気の症状であることを受け止め、治療を行うことがとても大切です。そして、ご家族やご友人など、自分が話しやすい人に、打ち明けてみましょう。そうすることで、周囲への理解に近づき、気持ちも楽になるのではないでしょうか。また、うまくいかないことで自分自身を責めるのではなく、早期治療を開始することで、治る病気であることを頭に置いて、ストレスを抱え込まず明るく過ごしましょう。

 

 

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