犯人に恋をする!?ストックホルム症候群とは

ある事件に巻き込まれた際、犯人と被害者が一緒にいる時間が長い為、つい情が移り好意にも似た感情を加害者に抱いてしまう現象を、ストックホルム症候群と言います。

監禁事件であれば被害者はいつ殺されるか分からないからこそ、恐怖感を常に覚えますが、同時に安心感を与えてくれる存在も加害者である犯人となります。

事件の張本人から食事を受け恐怖の中にも時たま優しい言葉をかけられれば、それが現在、自分の狭い世界の中で一際輝いて見えることでしょう。


写真はイメージです。 photo by photo AC

ストックホルム症候群に掛かりやすい方

 

疑うことを知らず気の赴くまま行動を起こしやすい方は要注意、また、物事を客観的に見ることが苦手な方も陥りやすいです。

加害者が男性、被害者が女性の場合、事件を起こすほどの行動力、権力を持ち合わせた男性として、犯人が非常に魅力的に見えてしまうのも特徴的です。

また、犯人と似ているところがあると、一つでも共感できる部位を見つけてしまえば情を持ち合わせる前触れを感じさせます。

例えストックホルム症候群に掛かっても特殊な状況だから仕方ないと冷静に割り切れる方は大丈夫ですが、思い込みやすい方はそのまま感情を手放せない状況になり得ます。

 

他にも

 

・恋人や大切な人が現時点でいない

・世の中に対して不満がある

・他人の長所を見つけることが得意

・流されやすい、動揺しやすい

 

等が挙げられるでしょう。

 

加害者が被害者に恋するリマ症候群

 

ストックホルム症候群とは逆パターン、人質として捉えた被害者に対し犯人が恋心を芽生えさせてしまう症例をリマ症候群と言います。

こちらも長時間一緒にいるので情が移り、自分の支配下におけるということなので徐々に愛着も湧いてきます。

リマ症候群に陥った加害者は、結局自分の手で被害者をまもることが出来ず本末転倒になるケースこそ見られるでしょう。

 
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身近に潜むストックホルム症候群

 

ストックホルム症候群は事件の中の加害者、被害者だけの話ではなく、身近にも潜み込まれています。

例えば虐待されている子は、どんなに酷いことをされてもやはり実の親を嫌いになることは出来ません。

狭い世界の中で唯一頼れるのが実の親だけ、また時折見せる優しい顔を知っているからこそ離れる選択を選べないのです。

少し事例は異なりますが吊り橋効果も、橋の下に落ちる恐怖感が恋をしたと脳を錯覚させるので、ストックホルム症候群に通じるものがあるでしょう。

 

非日常だからこそ正常判断が取れなくなり、はたから見れば「どうして?」と言える感情を持ち合わせてしまう結果に繋がるのです。

誰にも起こりうる可能性が十分にある症状ですが、心理をしっかり把握しておくと自身の気持ちに惑わされる心配もありません。

 

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