続きです。
56 障害のレベルを運動機能と知能指数で区分するのはどれか。
- 大島分類
- NYHA分類
- 国際生活機能分類<ICF>
- Hugh-Jones<ヒュー・ジョーンズ>分類
大島分類とは、重度の知的障害と重度の肢体不自由が合併した状態を定義づけるために考案された分類法で福祉施設の中で広く使われています。
NYHA分類は、心機能の分類で心不全の重症度を自覚症状からⅠ~Ⅳ度に分類したものです。
国際生活機能分類(ICF)は、健康状態と健康関連状況を記述するための統一的で標準的な言語と概念的枠組みを提供することを目的としている分類であり、すべての人の健康状態を全人的に把握するためのものとして開発されたものです。
Hugh-Johns分類は、呼吸器疾患患者さんの運動機能と呼吸困難からみたⅠ~Ⅴ段階の重症度分類です。
よって答えは1になります。
57 人間の性の意義と特質の組合せで適切なのはどれか。
- 快楽性としての性 ー 種の保存
- 生殖性としての性 ー 心理・社会的属性
- 性役割としての性 ー 性的指向
- 連帯性としての性 ー 人間関係の形成
快楽性としての性は、生きることを楽しもうとするものです。
生殖性としての性とは、 男性と女性が親となり子どもを産み育てようとする種族の保存と繁栄のための性です。
性役割としての性とは、社会や文化が、生物学的性別からそれぞれにふさわしいとされる社会的期待を個人が内在化したパーソナリティ特性です。たとえば、日本社会において女性では化粧をして、スカートをはき、女らしい言葉遣いや態度が社会的に望まれるということがいえます。
連帯性としての性とは、人間の性の豊かさについて人間と人間の絆をふかめるものです。
よって答えは4になります。
58 出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。
- 先天性疾患のほとんどを診断することができる。
- 診断された染色体異常は治療が可能である。
- 合併症として流早産のリスクがある。
- 妊娠22週以降は検査できない。
羊水検査では、妊娠16週前後にお母さんのお腹に針を刺して羊水が採られます。それに含まれる赤ちゃんの細胞などを用いて、ダウン症候群、13トリソミー、18トリソミーなどの染色体異常の診断が可能です。ただ、ほとんどの先天性疾患を診断できるわけではありません。
診断された染色体異常を治療できるわけではありません。
合併症として流早産のリスクがあります。一般には0.1%程度と考えられています。
羊水検査は22週以降できないわけではありません。
よって答えは3になります。
59 新生児聴覚スクリーニング検査で正しいのはどれか。
- 空腹時に行う。
- 泣いていない時に行う。
- タンデムマス法で行う。
- 生後24時間以内に行う。
新生児聴覚スクリーニング検査を空腹時に行う必要はありません。
眠っている時間が、検査を実施しやすいです。
新生児聴覚スクリーニングに使用する聴覚検査は、二つの方法があります。自動聴性脳幹反応とスクリーニング用耳音響放射で、両方とも新生児聴覚スクリーニングのために作られたものです。
タンデムマス・スクリーニング法とは、タンデム型質量分析計を利用した新しい新生児マススクリーニングのことです。さまざまな代謝異常をスクリーニングします。
聴覚障害は早期に適切な援助を開始することによって、コミュニケーションの形成や言語発達の面で大きな効果が得られるので、早期発見が重要です。1ヶ月健診までに行います。
よって答えは2になります。
60 リエゾン精神看護の活動はどれか。
- 行動制限の指示
- 向精神薬の処方
- 他科への転棟指示
- コンサルテーションへの対応
リエゾン精神看護とは、精神看護の知識と技術を用いて、身体とこころをつなぐことにより、身体疾患をもつ患者さんが抱える精神的な問題や課題に対応していく看護領域です。
身体科の医師と精神科医、加えて精神科の専門知識を持った看護師、精神保健福祉士、臨床心理士など多職種と対応します。
行動制限の指示、向精神薬の処方、他科への転棟指示は医師の指示になります。
よって答えは4になります。
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