第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 午後71~75 医療法における病院の医療安全管理体制で正しいのはどれか

続きです。

71 医療法における病院の医療安全管理体制で正しいのはどれか。

  1. 医療安全管理のために必要な研修を2年に1回行わなければならない。
  2. 医療安全管理のための指針を整備しなければならない。
  3. 特定機能病院の医療安全管理者は兼任でよい。
  4. 医薬品安全管理責任者の配置は義務ではない。







医療安全管理のために必要な研修を年に2回程度行います。

医療安全管理のための具体的方策、及び医療事故発生時の対応方法等について、指針を示さなければなりません。

特定機能病院は専任の医療安全管理者の配置します。

医療安全管理体制として全ての医療機関は、医薬品安全管理責任者の配置が義務とされています。

よって答えは2になります。





72 看護師等の人材確保の促進に関する法律における離職等の届出で適切なのはどれか。

  1. 届出は義務である。
  2. 届出先は保健所である。
  3. 離職を予定する場合に事前に届け出なければならない。
  4. 免許取得後すぐに就職しない場合は届け出るよう努める。







看護職は、離職時などに住所、氏名、免許番号などの事項を都道府県ナースセンターへ届け出ることが努力義務化されています。

免許取得後すぐに就職しない場合は届けるように努めます。

よって答えは4になります。





73 国際社会が抱えるヘルスケアを含む課題に対して、すべての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標で、2015年の国連サミットで採択されたのはどれか。

  1. ヘルスフォーオール21(Health For All in the 21st century:HFA 21)
  2. ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals:MDGs)
  3. 持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)
  4. 国連開発目標(International Development Goals:IDGs)







ヘルスフォーオール21とは1998年にWHOで策定され、「健康が基本的人権であること」を確認し、21 世紀初めの 20 年間における健康戦略の目標を「世界中の人々が生涯を通じて可能な限り高い健康水準に達すること」に置いています。

ミレニアム開発目標とは、2000年9月にニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットにて採択された国連ミレニアム宣言と、1990年代に開催された主要な国際会議やサミットで採択された国際開発目標を統合し、一つの共通の枠組みとしてまとめられたものです。

持続可能な開発目標とは、持続可能な開発のための17のグローバル目標と169のターゲットからなる、2015年に採択された国連の開発目標です。

国際開発目標は、1996年に採択され、2015年までに極端な貧困人口の割合を半減させるといった目標が掲げられました。

よって答えは3になります。





74 採血の際、血液が凝固するのを防ぐために試験管にクエン酸の結晶を入れておくことがある。クエン酸によって血液から除かれるのはどれか。

  1. トロンビン
  2. プラスミン
  3. カルシウムイオン
  4. ナトリウムイオン
  5. フィブリノーゲン






クエン酸塩が、血液凝固の第Ⅳ因子であるカルシウムイオンと結合し、解離度の低いクエン酸カルシウムとなり、血液凝固阻止作用を現します。

よって答えは3になります。





75 胃底腺の主細胞の分泌物に由来するタンパク分解酵素はどれか。

  1. アミラーゼ
  2. キモトリプシン
  3. トリプシン
  4. ペプシン
  5. リパーゼ







胃底腺の主細胞で作られたペプシノーゲンは、塩酸を含む胃液中に分泌されるとpHの低下で立体構造が変化し、活性型のペプシンになり、たんぱく質を分解します。

よって答えは4になります。

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第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 成人で、骨髄が脂肪組織になっているのはどれか

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