第108回看護師国家試験の午前の3番 セリエが提唱した理論はどれか 類題をまとめてみた

第108回看護師国家試験の午前の3番「セリエが提唱した理論はどれか」の類題をまとめてみました。


類題1

セリエのストレス学説でストレス刺激に対する生体反応はどれか。

  1. 脾臓の萎縮
  2. 胸腺の肥大
  3. 副腎皮質の萎縮
  4. 胃・十二指腸潰瘍








ストレス学説とは、セリエ,H.が提唱した、ストレス刺激が身体の非特異的反応を引き起こすという学説です。 警告期、抵抗期、疲はい期からなり、疲はい期には、ストレス刺激が長時間持続することで、抵抗力が低下し、生体に障害が生じます。

セリエは、ストレス反応の3大徴候として胸腺萎縮、副腎皮質の肥大、胃潰瘍を挙げました。

よって答えは4になります。







類題2

ストレスについて、誤っているものを一つ選べ。

  1. 内・外的環境の変化に対し自分の欲求を調整し、環境の変化を促しながら支障なく生活できることを適応している状態という。
  2. ストレスに対し何らかの対処行動をとることを、コンプライアンスという。
  3. 警告反応期はショック症状の後、ショックに対する防御(防衛)反応がおこる。
  4. 抵抗期は、ストレッサ―に対する抵抗力が増す。








ストレスに対し何らかの対処行動をとることをコーピングといいます。

よって、答えは2になります。





類題3(第91回看護師国家試験)

理論家とその考え方との組合せで正しいのはどれか。

  1. V.ヘンダーソン ─ 患者-看護者関係は発展していくプロセスである。
  2. D.オレム ─ セルフケアは目的をもった自己コントロールのプロセスである。
  3. M.ロジャース ─ 人間が生きていく上で充足されなくてはならない基本的ニードがある。
  4. J.トラベルビー ─ 人間は環境と相互行為を営む開かれたシステムである。








V.ヘンダーソンは、ナイチンゲールについで世界で知られる看護教育の指導者です。人の基本的欲求と基本的看護の構成要素と呼ばれる14の基本的ニードを提唱しました。

D.オレムは、個人が自身のセルフケア要件を満たせないとき、「セルフケア不足」が発生すると考え、看護者はこれを発見し、必要に応じて援助するものと考えました。 これをセルフケア不足看護理論といいます。

M.ロジャースは、看護が中心になって係わる人間とは何かというテーマを掲げ、ホメオスタシスモデルなどを提唱しました。

J.トラベルビーは、理論のための理論ではない看護師-患者関係論を展開しました。

1の選択肢がJ.トラベルビー、3の選択肢がV.ヘンダーソン、4の選択肢がM.ロジャースになります。よって答えは2になります。







類題4(第102回看護師国家試験)

精神看護に関連する理論と理論家の組合せで正しいのはどれか。

  1. 現存在分析 ─ フロイト, S.
  2. ストレス理論 ─ シュナイダー, K.
  3. 精神発達理論 ─ オレム, D.
  4. 患者-看護師関係 ─ ペプロウ, E.








フロイト,Sは精神分析を創始した人物で、患者の治療をする中で精神分析を確立しました。 現存在分析は、ビンスワンガー,Lとボス,Mによって提唱されました。

シュナイダー,Kは統合失調症に特徴的な症状のリストを作成することで、統合失調症を他の精神疾患と区別することに貢献しました。ストレス理論は、ハンス・セリエによって最初に提唱されました。

オレム,Dは、セルフケア不足看護理論を唱えました。 精神発達理論は、エリクソンらによって提唱されました。

ペプロウ,Eは、看護を人間関係のプロセスとして捉えた上で、看護師の役割は関係深化の過程において患者が自ら問題を解決できるようパーソナリティの発達を援助することであるとしました。

よって答えは4になります。

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