無意識の言語化・自分のために書くジャーナリング

決められたテーマ、もしくは自分で決めたテーマについて、頭に浮かんだことをひたすら書いていく、「ジャーナリング」をご存知でしょうか。

相手に伝えるためではなく、自分の考えや思ったことを正直に書いていくだけです。人間関係や仕事、健康についてなどいろいろな事柄を思うがままに書くことは、普段は無意識の内にあることを言語化し自覚する効果があります。




写真はイメージです。 photo by adrigu



ジャーナリング効果


ポジティブなことだけではなく、ネガティブな内容も書き出すことは、ストレスを増やすと感じるかもしれません。しかしながら、心の中にある「引っ掛かり」や「もやもや」を認識し理解するプロセスは、結果として大きな効果をもたらします。

失業者を対象にした研究では、ジャーナリングをおこなったグループとおこなわないグループの比較では、後の就職率に大きな開きが見られました。これは1日20分間、5日間の実践の結果、前向きな活力を得たことを示しています。

ジャーナリングをおこなうことで、ストレスホルモンが減少することも確認されており、継続的に実践することで、免疫機能の向上など身体的な効果も期待できます。また、学生を対象にした研究においても、数日間のジャーナリングの実践後に、気分や体調が良くなり学業成績が上がる結果を残しています。

ジャーナリングのやり方


数枚の紙とペンを用意するだけで基本的な用意は完了です。レポート用紙やノートに書いていくことも良いでしょう。テーマとしては、「今、感じていること」や「私を傷つけているのは」などがあり、自分の気持ちや人間関係、関心があることを浮かんでくるままに書き出します。

テーマを決めリラックスした状態で、5分~10分と設定した時間で取り組みますが、慣れるまたは物足りないと感じた場合には、15分~20分と時間を延ばしましょう。




写真はイメージです。 photo by Lukestehr



他の人に、見せる訳ではないため、建設的な内容や整った文章の必要はありません。また、書くことが全く浮かばないときは、時間に縛られることなく、考えをめぐらせることも良いでしょう。

自分をみつめ認識する


自分の無意識にあるものを言語化することで、意図的に自覚させるジャーナリングは、アイデンティティーや価値観、長所や短所など自分自身をより明確にさせます。

自分を見つめ認識する、つまり自己認識力の向上がおこなわれている訳ですが、この認識力は、リーダーとなる人には欠かせないといわれています。自己を知ることはリーダーシップの基礎であり、もっとも開発すべき能力と位置づけされています。

「モチベーションが上がることは」や「こうなると良いと思うこと」は、自分が大事にしている価値観や望んでいるビジョンを知る手掛かりとなり、「とても嬉しいこと」や「とても哀しい」ことは、感情面を認識する上で役立ちます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました