夕方から夜にかけて「なんだか脚が気持ち悪い」「脚がむずむずして脚を動かさないではいられない」「脚が気になって眠れない…」そんな症状はありませんか?それは「むずむず脚症候群」という病気かもしれません。
聞き慣れない名前の病気ですが、子供から高齢者まで幅広い年代の患者さんがいます。人によっては痒みや激しい痛みを訴える場合もあり、脚だけではなく腰や腕に症状が出る人もいます。
写真はイメージです。 photo by WIKIMEDIACOMMONS
この病気はまず脚に症状が出ることが多いのですが、脚の病気ではなく神経に関わる病気です。そして放っておくと命にかかわる病気にかかる可能性もあります。
こんな症状がむずむず脚症候群の特徴です
むずむず脚症候群には以下のような特徴的な症状があります。
- 脚の違和感に伴い、脚を動かさずにはいられない!という強い欲求が生じる
2.リラックスしている状態で出現したり悪化したりする
3.脚を動かすと症状が改善する
4.日中より夕方・夜間に強く症状が出る
こういった症状がある場合には、むずむず脚症候群と診断されます。
なぜむずむずするの?
実はむずむず脚症候群の原因は未だよく解明されていません。現在明らかになっている原因としては、遺伝や鉄分不足、脳内の神経機能の異常などがあります。
また、妊娠・貧血・慢性腎不全・パーキンソン病などに伴い発症することもあります。その他、症状を誘発する薬剤があることもわかっています。
日常生活でできる改善方法
むずむず脚症候群は日常生活のちょっとした見直しで症状が改善することもあります。
まず、質の良い睡眠を妨げる飲酒・喫煙・カフェインを控えること、日中に軽い運動をすることなどがあげられます。
また、物事に集中していると症状が出にくいことがわかっているので、症状が出やすい時間に趣味やゲーム、おしゃべりなどをする方法もあります。
その他、シャワーを浴びる(効果が出る温度は人それぞれです)、マッサージをする、横にならず起き上がる、歩き回るなどの手段も有効といわれています。
改善しない場合は薬物療法も選択肢の一つです
日常生活を改善しても症状が良くならない場合は、医師から薬が処方されることがあります。
むずむず脚症候群の症状を改善する薬はいくつかあるので、効果が十分に出ていないと感じる場合や、副作用があって服用するのが辛い場合には、医師に相談してください。自己判断で治療を中断してしまうと症状が悪化することがあります。
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むずむず脚症候群は不眠の原因の一つです。質の良い睡眠が十分に取れないため日常生活にも支障が出やすいです。またこういったストレスが血圧の上昇や心拍数を招き、高血圧や心臓血管疾患のリスクを上昇させることが報告されています。
どうにもならない脚の奥の不快感に気がついたら、医師に相談をしましょう。
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