鼻中隔湾曲症とは?鼻の曲がりとは関係あるの?

まず鼻中隔とは、鼻の左右を分けている壁のことで、ここが極度に曲がってしまうと「鼻中隔湾曲症」と診断されることがあります。ではこの鼻中隔湾曲症とはどのような病気なのでしょうか。原因や症状など詳しくご紹介します。

 

〇大人に多く見られる鼻中隔湾曲症

鼻中隔は、鼻中隔軟骨、鋤骨、篩骨垂直板という3つの軟骨から成り立っています。鼻中隔湾曲症が起こってしまう原因としては、これらの軟骨が成長する過程でそれぞれのバランスを崩し、不調和を起こすために生じるとされています。そのため、鼻中隔の湾曲自体は、大人では約80~90%には見られるともされています。ただし、単に鼻中隔に湾曲がみられるだけでは疾患とはならず、これに伴った症状があって初めて鼻中隔湾曲症と診断されます。


鼻中隔湾曲症(MRI) photo by wikipedia

またこの鼻中隔湾曲症は、あくまでも鼻組織の内部にある鼻中隔の湾曲であるため、外見上で鼻が曲がっているものとは異なります。そのため外見からでは鼻中隔湾曲症はわかりません。

 

〇症状は?

症状としては鼻詰まりや頭痛、また鼻血が出やすいなどがあげられます。特に鼻詰まりは多く見られる症状で、鼻中隔が左右どちらかに突き出ているために鼻腔が狭くなってしまうことで起こります。

また鼻炎や副鼻腔炎なども合併しやすく、鼻水や、鼻水がのどに流れる後鼻漏などといった症状を併発することもあります。

 

〇治療法

治療法として、まずはつらい症状に対する対症療法がおこなわれます。一般的には鼻詰まりを解消するために抗ヒスタミン薬やステロイドなどの点鼻薬を行われることが多いです。これで改善が見られない場合は手術が行われます。方法としては鼻中隔矯正術と鼻甲介切除術と呼ばれる手術があり、一般的にこれらは同時に行われます。

鼻中隔矯正術はその名の通り湾曲した鼻中隔を矯正するもので、湾曲した軟骨を取り除くことによって行います。また鼻甲介切除術は腫れた鼻粘膜を切り取る手術です。

鼻中隔が湾曲していると、片方は狭くなっているのに対し、もう片方は広くなっています。通常このように偏りがあると、一方に空気がたくさん入りすぎないようにするために、広くなった方の鼻粘膜が腫れてしまう傾向があります。そのため、鼻中隔を矯正するとともに、この腫れた粘膜を切除することによって、正常な鼻腔に戻すことを目的としています。


写真はイメージです。 photo by pixabay

〇まとめ

鼻中隔の湾曲は、大人であればほとんどの人に見られるものです。ですがこれに鼻詰まりや頭痛などといった症状があり、日常生活に支障が出る場合は治療が必要になることがあります。そのため常にこれらの症状に悩まされている人は一度耳鼻科を受診してみるとよいかもしれませんね。

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました