第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 午後109~111 統合失調症の対応

続きです。

次の文を読み 109〜111 の問いに答えよ。

A さん(19 歳、男性、専門学校生)は、1人暮らし。「皆が自分を嫌っている」と言い、昨年から学校を休学し、アパートに引きこもるようになった。先週、夜中に大声で叫ぶ日が続いたため、アパートの管理人が両親へ連絡をした。連絡の翌日、A さんの両親が訪ねてみると、A さんは「隣の人に嫌がらせを受けている。助けてくれ」 と叫び続けたため、両親とともに精神科病院へ行き、その日のうちに任意入院となった。A さんは統合失調症と診断され、抗精神病薬による治療が開始された。

109 A さんは、入院後 10 日から日中に臥床するようになった。夜間は熟睡している。食事の時間に食堂に遅れてくることが多い。看護師と会話をするようになったが、他の入院患者への被害妄想がある。

この時期の看護師の対応で最も適切なのはどれか。

  1. 食事介助をする。
  2. 一緒に院内を散歩する。
  3. 他の入院患者との交流を促す。
  4. 日中に臥床しているときは声かけを控える。










食事に遅れてくるものの、食事介助の必要性はなさそうです。

院内を散歩することで、入院生活で落ちがちな体力を維持し、身体を動かすことで薬だけに頼らない生活リズムづくりを目指します。

他の入院患者さんへの被害妄想があるうちは、交流を控えます。

日中、臥床しているときは声かけをして離床をうながします。

よって答えは2になります。






110 入院後1か月。A さんは洗面所でボーッとしていることが多くなり、頭痛や倦怠感を訴えることが多くなった。 身体所見:身長 170 cm、6時の体重 60 kg、17 時の体重 63 kg、体温 36.4 ℃、呼吸数 18/分、脈拍 76/分、血圧 124/70 mmHg。 検査所見:クレアチンキナーゼ〈CK〉190 IU/L〈U/L〉、空腹時血糖 102 mg/dL、 HbA1c 5.0 %、Na 128 mEq/L、K 3.5 mEq/L、総コレステロール 180 mg/dL、 HDL コレステロール 45 mg/dL。

A さんの状況で最も考えられるのはどれか。

  1. 水中毒
  2. 悪性症候群
  3. セロトニン症候群
  4. メタボリック症候群










採血で低ナトリウム血症をきたしていること、洗面所の前でボーっとして、頭痛や倦怠感を訴えていることから、水中毒を考えます。体重増加も水分摂取によるものでしょう。

悪性症候群とは、一部の抗精神病薬やパーキンソン病治療薬などの開始や中断・再開などによって、高熱、意識障害、筋強直、横紋筋融解をきたす症候群です。

セロトニン症候群とは、抗うつ薬類を服用中に脳内セロトニン濃度が過剰になることによって起きる副作用です。

メタボリック症候群とは、生活習慣病の肥満、高血圧、耐糖能障害、脂質異常症などの危険因子が、1人の患者さんに集積する状態をいいます。

よって答えは1になります。






111 入院後2か月。A さんは症状も落ち着いてきたため、退院の準備をすることになった。A さんは看護師に「病気はすっかりよくなったのに、ずっと薬を飲まなければならないのか。体がだるく、体力が落ちた気がする。朝から学校へ行けるかどうか心配だ」と話した。

A さんの退院の準備のために行う支援で優先度が高いのはどれか。

  1. 服薬心理教育
  2. 食事への援助
  3. 筋力トレーニングの指導
  4. アサーティブトレーニングの指導











統合失調症は、薬物療法で症状をコントロールしながら長期に渡る治療を必要とします。その為、指示通りに薬を飲むことが重要です。統合失調症への理解を深めてもらい、薬を飲む意味を理解し、治療に欠かせない大切なお薬の飲み残しを防ぐように伝えましょう。

よって答えは1になります。


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第108回看護師国家試験を解いてみた 問題解説 うつ病の対応

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