世界初、眼の中に注射できるハイドロゲルの開発

 

日常的にコンタクトレンズを使っている人は多いと思いますが、コンタクトレンズの素材は何か知っているでしょうか。

水分を多く含んでいて、眼に入れても違和感のないように作られているハイドロゲルという素材です。

今回、高性能なハイドロゲルが開発され、眼の手術に新たな可能性が開かれそうです。
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従来の網膜疾患の治療

これまで網膜疾患の患者の手術には、長期的な使用に適していないガスやシリコンオイルなどの素材が使用されていました。

シリコンオイルを使用した場合には、手術後数ヶ月したら取り除くための再手術を受ける必要があるなど、

長期の使用には適さないという課題がありました。

こういった負担を軽減するため、今回、東京大学大学院工学系研究科と筑波大学医学医療系の共同研究により、

長期間、眼の中に入れていることが可能なハイドロゲルが開発されました。

今回あらたに開発された眼の中に注入できるハイドロゲル

このハイドロゲルは、眼の中に直接注射し、10分以内にゲル化するため人工硝子体として使用できます。

これまでの手術で使用されてきたゲルは時間が経つと色が濁ってきましたが、

今回開発されたハイドロゲルはいつまでも透明のままであることが確認できました。

新たに開発されたハイドロゲルの安全性と今後の展望

安全性に関しても、網膜剥離のウサギを使って1年以上にわたり検証し、

今回開発したハイドロゲルを充填して1年後の網膜組織もほぼ正常であることがわかりました。

今回このハイドロゲルが開発されたことで、硝子体手術における合併症や眼への負担が大きく軽減されることが見込まれ、

網膜疾患の治療が日帰りでできるようになる可能性があります。

眼の手術だけでなく、他の医療現場でも癒着防止剤や止血剤、再生医療用足場材料等への活用が期待されます。

 

参照:Nature Biomedical Engineering

Fast-forming hydrogel with ultralow polymeric content as an artificial vitreous body
A hydrogel made of crosslinked clusters of highly branched polymers that has ultralow swelling pressure and that forms in 10 minutes despite its low polymer con...
ウサギのはがれた網膜を新たなハイドロゲルで密着させる
東京大学大学院工学研究科の酒井崇匡准教授を中心とする国際研究グループは、液状のままウサギの目の中に注入すると、数分間のうちにゲル状に固まって、眼の中のゼリー状の物質硝子体に置き換わる弾性ゲルを新しく開発しました。このゲルは、眼球手術の技術に新たな道を切り開くかもしれないと期待されます。

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