乳幼児期にカビと湿気にさらされると16歳までに喘息と鼻炎を引き起こす可能性が高くなる


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カビや湿気のある環境で乳幼児期に育つことと幼児期のアレルギー疾患は関連があるとされていますが、その影響が思春期にまで続くのかどうかは明らかではありませんでした。

2016年にスウェーデンで、幼児期の環境と喘息、鼻炎に関する研究が発表されました。

研究方法

1994年2月と1996年1月にストックホルムに生まれた子どもたちを対象に、16年間に渡って追跡調査を行いました。

乳幼児期にカビと湿気にさらされた環境で育つことが喘息や鼻炎になりやすいのか、アレルギー反応が出やすくなるのかを調べた研究です。

3798人の子どもに、生後2ヶ月の屋内環境、親子を取り巻く環境と行動に関するアンケート調査を実施し、その後の経過を1、2、4、8、12、16歳のときに調べました。

そのうちの3293人から4、8、16歳のときに血液サンプルを取り、アレルギー反応があるかどうかとその反応の種類について調べました。

乳幼児期の環境が喘息と鼻炎を引き起こす?

その結果、次のようなことが分かりました。

・乳幼児期にカビまたは湿気にさらされることは、16歳までに喘息を発症することと関連がある
・カビのにおい、目に見えるカビは鼻炎の発症と関連がある
・思春期に再び、カビまたは湿気にさらされてもアレルギー反応を引き起こすことはない
・週に1回以上発作がおこる持続性喘息と関連がある

乳幼児期にカビと湿気にさらされることは、16歳までに喘息と鼻炎を引き起こす可能性を高くするということが分かりました。

特に注目すべき結果は、幼い頃にカビや湿気にさらされることは、思春期に持続的喘息を発症することと深い関係があると分かったことです。

こどもの将来の健康のためにも、乳幼児期の生育環境を整えてあげることが大事そうですね。

参照:Allergy

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