自分からお手伝い!?子どもをやる気にさせるトークンエコノミー法

みなさんのご家庭では、どのようにお子さんのお手伝いを促していますか?

「自分からやっています!」

これが理想ですよね。

しかし、「嫌そうにやっている」、「お手伝いするように言ってもしない」、「お手伝いどころか宿題もしない」というケースが多いようです。

そのような子どもたちが「自発的にする」ようになったら嬉しいと思いませんか?


写真はイメージです。 photo by flickr

お手伝いや宿題はもちろん、毎日の歯磨きやお風呂などの習慣付けなど、「増やしたい行動を楽しみながら増やせる方法」があります。

それが「トークンエコノミー法」です。

トークンエコノミー法とは?


トークンエコノミー法は、行動療法と呼ばれる心理学的技法のひとつです。主に、子どもや障碍児の学びの手助けとなるものです。トークンを集め、一定量に達したら報酬を得られるシステムで、ある行動を増やすことです。

わかりやすく説明するために、ポイントカードを例に挙げます。

ポイント(トークン)を集め、一定量に達したら商品券(報酬)を得られるシステムで、買い物するという行動(ある行動)を増やすこと、ということになります。

トークンは、報酬の前段階で集める、代用紙幣のことです。この方法を利用することで、子どもが、ある行動を「自発的にする」ことができるようになります。大人だって、商品券を貰えるなら、同じスーパーで買い物したくなりますよね。では、具体的なやり方をみていきましょう。

トークンエコノミー法のやり方


1.子どもに説明する。

「お皿洗いをしたらシールひとつね。たくさん集めたらご褒美ね。」など、わかりやすく説明し、子どもに興味を持たせることが大切です。シールやスタンプなど、トークンを話し合えるとより良いです。子どもの興味を誘えたところで、次に移りましょう。

2.目標を決める。

子どもにとっての目標、つまり報酬を決めます。「〇〇公園に行きたい」、「花火をしたい」など、なるべく現実的で実行可能なものをいくつか決めてください。報酬は、選択肢があった方が良いです。簡単に達成できるものから、難しいものまで様々な難易度を子どもと一緒に考えるのがオススメです。

10個:チョコレートのお菓子

30個:〇〇カードゲーム

50個:花火

100個:〇〇遊園地

このように、ご褒美表を作ると子どもが目標を意識しやすくなります。


写真はイメージです。 photo by Wikipedia

3.子どもが実行、そして報酬。

いよいよ子どもがお手伝いを始めました。毎回、きちんと褒めてあげてください。この「褒める」は今後に繋げるためにもとても重要です。お手伝いをしたこと自体だけでなく、子どもが工夫した点や努力したことそのものを褒めるとより効果的になります。

4.自然とお手伝いできるようになる。

自然と自分からお手伝いをするようになるかは、「褒める」にかかっていると言っても過言ではありません。「ご褒美をもらえるからやる」ではなく「褒められて嬉しいからやる」という方向に移行しているのです。親子の関係も向上しているはずなので、一石二鳥ですね。

トークンエコノミー法の注意点


トークンエコノミー法には、注意点がありますので、紹介しておきます。

1.なるべく罰は与えない。

万が一、失敗してしまったとしても、よっぽどでない限り叱らない方が良いです。「こういう風に頑張ろうとしたんだもんね」とフォローしたり、頑張りを褒めてあげましょう。

2.「一緒に」を大切に。

一緒に目標を決めたように、子どもと「一緒に」を意識してください。目標の表作りなど、一緒に出来るところはなるべく一緒にやり、子どもができるところは子どもにやらせるようにしてください。子どもが一生懸命作成しているところを見守ってあげましょう。

3.強制しようとしない。

「せっかく決めたんだからやってね」、「今日はお手伝いは?宿題は?」と子どもが責められたような気持ちになることは控えましょう。「楽しみだね」と前向きな言葉をかけると良いです。

4.トークンを強すぎるものにしない。

トークンは、あくまで代用紙幣です。本物の現金を使いますと、それ自体がご褒美となってしまうので、トークンはシール、スタンプが無難です。


写真はイメージです。 photo by pixabay

いかがでしょうか?

トークンエコノミー法はいつからでも始められます。実際に「帰ったらすぐに宿題をするようになった」、「ありがとうと言えるようになった」など、たくさんの効果が出ている方法です。是非、楽しみながら実行してみてくださいね。

 

 

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