続きです
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(68歳、女性)は、1人暮らし。隣の市に娘がいる。日常生活は自立している。10年前に糖尿病と診断され、血糖降下薬を服用している。最近の血液検査でHbA1c が8.5% のため、インスリンの自己注射を導入するかどうかを検討することになった。医師からAさんには自己注射についてまだ説明されていない。
97 Aさんに自己注射を導入できるかを判断するための情報で最も重要なのはどれか。
- 細かい文字が読める。
- 運動療法を行っている。
- 近所に支援をしてくれる人がいる。
- 食品交換表の使い方を理解できている。
視力障害を持っているとペン型注射器の単位数がぼやけて見えないため、細かい文字が読めるか確認する。
よって答えは1になります。
98 Aさんは、医師から自己注射について説明された。Aさんは医師に質問はないと答えたが、考え込んでいたため、看護師はAさんに心配なことがあるか質問した。Aさんは「10年間、食事療法をがんばってきたのに、注射になるのですね。今後どうしたら良いかわからなくなりました」と話した。
この時の看護師の言葉かけで適切なのはどれか。
- 「もう少しがんばれると良かったですね」
- 「治療食の配食サービスを利用しましょう」
- 「私たちの指導通りに行えばうまくいきます」
- 「これまでの食事で工夫したことを一緒に振り返りましょう」
がんばってやってきた食事療法がうまくいかずに落胆しているため、共感的な態度を示すのがふさわしいでしょう。
よって答えは4になります。
99 朝食前の自己注射によって、Aさんの血糖値は安定していた。6年後、Aさんはサービス付き高齢者向け住宅に転居した。転居後の外来受診時、Aさんは外来看護師に「施設の食堂で食事をしている。食堂に行く前は化粧で忙しいが、毎日楽しい。間食はしていない」と話す。転居後2か月のHbA1c値が上昇していたため、外来看護師がAさんに質問すると「引っ越してから、注射を忘れることがあった」と話した。Aさんの自己注射の手技に問題はなく、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉は29点だった。Aさんの娘に確認すると、Aさんの自室の冷蔵庫に、未使用のインスリンが余っていることが分かった。
外来の看護師からAさんと娘への助言で最も適切なのはどれか。
- 訪問看護師に注射を依頼する。
- 注射をしたらカレンダーに印をつける。
- 化粧で使う鏡に「朝食前に注射」のメモを貼る。
- サービス付き高齢者向け住宅の職員にインスリンの残量を数えてもらう。
MMSEは24点以上のため認知機能は正常であると考えます。
忘れてしまいがちなインスリン注射と楽しく忘れずにこなしている化粧を結びつけることで、インスリン注射を忘れないようにコントロールします。
よって答えは3になります。
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