良性疾患における子宮全摘手術時の付属器切除が死亡リスクに関連している?

子宮や卵巣に病変がある場合、手術が選択されることがあります。手術が適応となる疾患としては、子宮頸癌や子宮体癌といった子宮の悪性腫瘍をはじめ、子宮筋腫や子宮腺筋症、子宮内膜増殖症でも子宮を摘出する場合があります。 さらに、子宮頸癌や子宮体癌は進行度によって両側付属器(卵巣など)も切除することがあります。また、その他の疾患でもホルモンが与える影響などを考慮して、同時に切除される場合があります。 いっぽうで、2017年2月のBMJにて「良性疾患を有する閉経前症候群の患者さんの子宮摘出時の卵巣組織の保存と摘出」という報告があるように、良性疾患の場合、卵巣機能が正常なままであれば、卵巣を温存したほうが、死亡リスクを改善するという報告もあります。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

ドイツでの取り組み 肥満対策として消費税の改正を提案

多くの国では、肥満または過体重の割合が増加しており、世界中で問題となっています。肥満は、さまざまな疾患の原因ともなるため、各国で肥満にたいする早急な対応が必要となっています。 写真はイメージです。 photo by photo AC 肥満の推移 「Health Effects of Overweight and Obesity in 195 Countries over 25 Years」によると、1980~2015 年における子どもと大人の過体重・肥満の有病率は、1980年以降に70を超える国々で倍増し、2015年には、子供1億770万人・大人6 Continue Reading ->

普通のたばこよりも安全?!新型たばこの危険性

皆さんは新型たばこを試したことはありますか? 特にアイコスは人気が高く、発売の際には品薄で手に入り辛い状況でした。従来のたばこよりも安全でクリーンなイメージのある新型たばこ。 果たして従来のたばこよりも本当に安全なのでしょうか。従来のたばこと比べてどんなメリットがあるのでしょうか。検証していきます。  新型たばことは 新型たばこは大きく分けて2種類あります。まずリキッドを加熱して吸引する電子たばこ。日本で販売されているものに関しては、ニコチンは含まれていません。 次に直接タバコの葉を加熱して煙を吸引、もしくは有機溶剤を加熱して起こした霧にたばこの粉末を通した後吸引する加熱式たばこ。非燃焼たばことも呼ばれます。アイコスのように煙ではなく水蒸気でたばこの成分を吸引するものは加熱式たばこです。   写真はイメージです。 Continue Reading ->

知っていますか?心臓リハビリテーション

はじめに 我が国の死因第2位が心疾患であることは徐々に浸透し、生活習慣の改善や心疾患の予防が重要視されています。 そんな中、みなさんは心臓リハビリテーションという言葉を聞いたことがあるでしょうか?本記事では、心臓リハビリテーションとは通常のリハビリとどう違うのか、具体的にどんなことをするのかなどをご紹介したいと思います。 心臓リハビリテーションとは ・どんなリハビリ? 「心臓リハビリテーションとは、医学的な評価、運動処方、冠危険因子の是正、教育およびカウンセリングからなる長期にわたる包括的なプログラムである」とされています(米国医療政策研究局の臨床診療ガイドラインより一部抜粋)。 要するに、運動の量や強さをしっかりと調整して、今後の予防に向けた取り組みもしていきましょうということです。単にその場で運動するだけだけでなく、未来の健康のために日々の努力を続けていくことが一般的なリハビリと異なる点ですね。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

母乳育児が子宮内膜症リスクを軽減!母乳育児のメリットについて

赤ちゃんへの授乳方法としては、完全母乳と、母乳とミルクの混合、完全ミルクの3種類がありますが、多くの産院は母乳育児を推奨しています。 写真はイメージです。 photo by photo AC 母乳育児は、愛着形成の促進や免疫を赤ちゃんに与えるといったメリットがあること以外に、子宮内膜症のリスクを軽減することが近年の研究で分かっています。 2017年の8月の医療雑誌BMJでも母乳栄養と子宮内膜症の関連を指摘した記事の掲載がありました。 当記事では、生涯にわたって3年以上母乳育児をした人のほうが、1ヶ月未満の人にくらべて、子宮内膜症になるリスクが低くなるという研究結果を示していました。では、母乳育児と子宮内膜症の関連とはいったいどのようなものなのでしょうか。   〇子宮内膜症とは 子宮の中には子宮内膜といった膜が存在します。 通常、子宮内膜は子宮内にのみ存在するものですが、これが卵管や卵巣といった別の場所で増殖してしまうと子宮内膜症となります。 子宮内膜は、月経とともに剥がれ落ち、排卵日が近づくにつれて受精卵が着床しやすくするために厚くなってゆき、着床が成立しなければ生理としてまた剥がれおちるというサイクルを繰り返します。 子宮の構造 Continue Reading ->

CTコロノグラフィー(大腸3D-CT検査) 大腸検査の実力は?

[大腸の検査というと] 大腸の検査というと大腸に内視鏡によって検査する内視鏡検査が思い浮かびますよね。受けたことのある方は「検査前に多量の下剤を飲むのがいやだ、検査がつらい、痛い、恥ずかしい」などあまりよい感じがしなかったりことや「大腸の内視鏡は危なくないの」と考えてしまうことはありませんか。 大腸に内視鏡を入れないCTコロノグラフィー(大腸3D-CT検査)を知っていますか。バーチャル内視鏡ともいわれています。 内視鏡を大腸内に入れて検査するのではなく、マルチスライスCTを用いてからだの外から大腸を撮影します。撮影した画像は本物の内視鏡で大腸内をのぞいたかのように立体的な画像で映しだします。 バーチャルな画像ですから、360℃どの方向からみた画像でも作り出せ、あとで必要な画像だけを取り出すことや大腸を平たく開いたような画像も作り出せます。このことから再現性や客観性が高いといわれています。 CTでの撮影なので大腸以外の肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、副腎などといった臓器の状態もあわせて確認することも可能です。 このCTコロノグラフィーはどのような形で検査を行っていくのでしょうか。 [CTコロノグラフィーの検査はどうやるの] CTコロノグラフィーの検査手順は大腸内視鏡と検査手順は同じです。 検査のための前処理-前々日~前日 検査の前々日の夜に軽い錠剤の下剤を飲みます。検査前日は朝食から夕食まで検査食を食べます。食後に少量の造影剤を飲みます。検査前日の夜にコップ半分ほどの水に薬を溶かした下剤を服用します。下剤の量は大腸内視鏡検査と比較して少量です。前処理の実施方法は医療機関によって多少の違いがあります。下剤の服用は前日で終了します。 CTコロノグラフィー検査-当日 1.腸の動きを止めるための薬であるブスコパンを注射します。ただし、心疾患、緑内障、前立腺肥大症などの方は使用できません。お医者さんと相談してください。 2.CTの寝台に横になります。肛門から直径約1cmのチューブを少し入れて炭酸ガスを注入し腸をふくらませます。炭酸ガスは腸管から速やかに吸収されます。検査中に腹部に膨満感を感じますが、検査後10分程度で吸収されます。検査後の腹部の膨満感、腹痛はほとんどありません。 3.CT撮影をします。うつ伏せと仰向けで2回の撮影を行います。CTの1回の撮影時間は15秒前後程度です。CT撮影が終われば検査終了です。 すべての検査にかかる時間は約15分~20分程度です。CTの撮影動画をみてみましょう。 https://youtu.be/pTmj8PBTnSs 大腸内視鏡と比較して患者さんの負担を考えると楽な検査といえるでしょう。しかし、CTコロノグラフィーには長所と短所があります。 [CTコロノグラフィーの長所と短所] CTコロノグラフィーの長所と短所をみていきましょう。大腸内視鏡と比較しています。 長所 ・鎮静剤や鎮痛剤を服用しなくてよい。痛みがほとんどありません。 ・大腸内視鏡で心配される腸内を傷つける、穿孔するという危険性はきわめて低いとされています。 ・大腸内視鏡では見落としがちな大腸のひだの裏などの死角の病変の観察ができます。 ・大腸内視鏡の挿入が困難な方でも検査が可能です。腹部全体を撮影するので大腸以外の情報も把握できます。 短所 ・平坦な病変や5ミリ以下の小さな病変の発見がむずかしいとされています。 ・病変の色や固さなどはわかりません。腸の炎症性の変化の確認には向きません。 ・生検ための細胞の採取やポリープ切除などの治療はできません。CT撮影に伴う最小限の被爆が避けられません。 ・設備が整っている施設が必要で実施できる施設が限られます。 ※「妊娠の可能性があるもしくは妊娠中」、「腸閉塞が疑われる」、「腎機能が極めて悪い」などの方はCTコロノグラフィーを受けることはできません。 ※現時点では小さな病変を確実に診断でき、生検のための細胞採取や治療までを行うことができるのは大腸内視鏡だけです。 CTコロノグラフィーの精度の検証については、アメリカで大規模な調査が行われ臨床試験成績が良好であったことから、有効な大腸がんの検診法としてガイドラインに掲載されています。欧米に続くかたちで日本でも共同臨床試験が行われて精度についての確認が行われました。 ポリープについては10ミリのポリープでがんの可能性は10%程度です。CTコロノグラフィーで10ミリのポリープの感度は95%以上で大腸内視鏡より同等以上の精度であることが確認されています。以下の動画の中盤以降でポリープが右側にあるのがわかります。 https://youtu.be/lSfgeeYRLxY 医療施設によってはCTコロノグラフィーで大腸だけではなく胃の検査にも使用しています。特殊な例では気管支などの手術時にも用いる場合もあります。 CTコロノグラフィーはあくまでも検査として用いるものです。異常が見つかった場合には、より詳しく検査するために大腸の内視鏡検査を必ず受ける必要があります。 [大腸がんによる死亡者数は増加しています] 現在、大腸がんによる死亡者数は女性では1位、男性では3位と、年々、増加しています。早い段階で発見された場合の生存率は高いので早期発見はかかせません。大腸がん検診の受診率は約25%、集団検診で便潜血反応が陽性でも精密検査の受診率は約50%程度といわれています。 日本の大腸内視鏡検査の技術や普及度は世界でトップクラスです。CTコロノグラフィーは短所に書かれているような問題点を解決できるレベルまで至っていません。とくに、平坦な病変や小さなポリープなどの病変の診断機能が低いことが問題です。最近は放射線被爆を少なくした低線量撮影が行われていますが被爆も気になるところです。 CTコロノグラフィーをおこなえる施設は限られていますが、大腸がん検診や精密検査の選択肢の一つとしてCTコロノグラフィーもあると考えるといいのではないでしょうか。 たとえば、痛みなどが心配で大腸内視鏡検査はどうしてもと考えてしまう場合などに、CTコロノグラフィーと大腸内視鏡のどちらで検査するかをお医者さんの話を聞いて納得したうえで決めるといいのではないでしょうか。     Continue Reading ->

人生の先輩 高齢者の子供返り

皆さんは高齢者の子供返りという言葉を聞いたことがありますか? 昔はしっかりしていたおじいちゃんおばあちゃん、でも長生きして歳をとるにつれて子供のようになっていく。ということなのですが、介護施設で長年働いていると子供返りをものすごく感じることがあります。実際に子供返りとはどういったことかを今回は説明していきます。 人に甘えるようになる まさに赤ちゃんにみられる行為ですが、認知症高齢者の方にもよくみられます。自分で歩くことができるのに、手を引いてくれ、体はしっかりと動かすことができるのに、服を着せてくれ。他にもごはんを食べさせてくれ、歯を磨いてくれなど、様々なことがあります。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

慢性便秘治療薬としてポリエチレングリコール製剤が承認申請へ

便秘は、身近な疾患であり、子供から大人まで幅広い年齢層で、たくさんの方が経験する症状のひとつです。なかには、長期的な治療が必要となる場合もあり、有用性の高い治療方法がもとめられています。 便秘について 日本では、女性の約5%、男性では約2.6%の方が便秘を自覚していると推定されています。便秘は、女性に多く、歳を重ねるごとに増加していきます。また、子供でも慢性的な便秘になることもあり、重症化しやすく、日常生活に支障をきたす場合もあります。 写真はイメージです。 Continue Reading ->

アミロイドベータの産生を低下させる3種の既存薬を同定

認知症は、日常生活に支障をきたす記憶力の低下や思考能力の低下など、さまざまな症状をともなう脳の疾患であり、65歳以上の方の約7人に1人が罹患しているといわれています。今後、高齢化がすすむにつれて、患者数はさらに増加することが予想されており、原因の究明と有効な治療法の開発が急がれています。 写真はイメージです。 photo by photo AC アルツハイマー病について 認知症とは,認知機能および活動能力が日常生活に支障をきたすほど失われる疾患の総称です。認知症はさまざまな疾患や病態が原因となり発症しますが、その大部分はアルツハイマー病がしめています。 アルツハイマー病は、記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には単純な作業もできなくなる不可逆的な進行性の脳疾患です。 治療により、進行を遅らせることは可能となってきていますが、現在のところ、根本的な治療法は存在しません。 症状は、患者さんによって異なりますが、初期症状として、慣れていた言葉や名前、物の置き場所を忘れるなどの認知機能の低下がみられることが多く、進行するにしたがい、記憶障害の悪化や認知機能のさらなる低下から日常生活をおくるのが困難となっていきます。 また、抑うつや徘徊、暴力・暴言、幻視、失禁、睡眠障害などの周辺症状がみられる場合もあります。高度のアルツハイマー病になると、コミュニケーションをとることができなくなり、身体の動きを制御することも難しくなるため、生活全般の日常的な介護が必要となります。 アルツハイマー病の原因はいまだ解明されていませんが、加齢にともなう脳の変化や遺伝的な要因、さまざまな生活習慣因子が複雑に絡み合って、発症につながっていると考えられています。 また、脳の障害は、症状の出る10年以上も前から始まっているとみられており、アルツハイマー病の脳組織には、アミロイド斑や神経原線維変化、神経細胞間の連結(ニューロン)の消失がみとめられます。病変は、記憶の形成をつかさどる海馬と呼ばれる構造体に広がり、ニューロンがさらに死滅するにつれて、脳は萎縮し始めます。 アミロイド斑は、アミロイドベータ(Aβ)とよばれるタンパク質の破片が蓄積される際に形成され、細胞間のシグナル伝達の妨害や、免疫細胞を活性化して炎症を誘発し、機能しない細胞を破壊することが報告されています。 通常の老人の脳(左)とアルツハイマー型認知症患者の脳(右)。アルツハイマー型認知症では 大脳皮質、海馬の萎縮、および脳室の拡大が見られるようになる。 Continue Reading ->

介護福祉士とケアマネージャーの違い

突然ですがみなさんは介護福祉士とケアマネージャーの違いというのはご存じでしょうか? 介護職に携わったことがある人ならばその違いは簡単に答えることが出来るかもしれませんが、そうでない人にとっては全く分らないといった人も多いかもしれません。 写真はイメージです。 photo by photo AC そこで今回は介護福祉士とケアマネージャーの違いについて説明していきましょう。 ・介護福祉士 介護福祉士は国が認めた国家資格となります。3年以上介護業務に従事して、かつ実務者研修というものを受けることでやっと受験資格を得ることができます。 試験の難易度合格率は約5割ほどですので大変なのですが、書店などに介護福祉士対策テキストなども豊富に用意されていますので、試験勉強はかなりし易い部類になるでしょう。 介護福祉士を取得することで得ることが出来る知識は主に介護現場での仕事に活かすことが出来るものとなっていますので、介護の現場で働き続けて行きたいと考えている人であれば取得しておいて損はないと言えるでしょう。 写真はイメージです。 Continue Reading ->